生きていくために必要なドグマ・価値の見つけ方

ドグマという言葉を使うと、宗教的な印象になってしまいますが、宗教は関係ありません。
ドグマという言葉を使ったのは、落合陽一さんに影響を受けたからです。

News pickさんが放送しているWeekly Ochiai『学びをアップデートせよ~大学編』の中で、

日本人は改ざんが多い。その理由はルールより自分の心の方が大切だと思っているから。大抵の場合は自分よりルールの方が大切。ただ、ルールよりも大切なものがある。それは正義であったりという自分のドグマ・価値だ。ドグマは人に教えてもらうものではなく、自分で見つけるもの。それを見つけたものが道(茶道や柔道の道)に入る。ドグマを見つけたことを悟りという

と言うようなことを、おっしゃっていました。

このところ自分のテーマであった内容だったので、スゴく腑に落ちました。ただ、ドグマを獲得することは現代の日本人が苦手な作業だと思います。それは均一化された教育を受けた両親に育てられ、自分たちもまた均一化された教育を受けてきたことが大きな原因のひとつです。「空気を読む」ことを日本人が重要視しすぎているのも、正解は1つという教育を受けてきたからというのがあります。正解は複数で自分なりの答えを見つける教育をされていたなら、自分なりのドグマを見つけやすいはずですが……
とはいっても、大人になってもなお教育のせいにしてしまっては、フロイト的な決定論になり、過去は変えられないからと嘆くしかありません。そうではなく、アドラー的な目的論に即して考えないと、自分をアップデートすることはできないのではないでしょうか。

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ドグマを持たずに空気を読むのは、その方が自分にとって、「善」だからです。大衆に紛れて、組織に属した生き方していれば、責任を取らなくても済みますし、マジョリティーとしての地位を確保できるからではないでしょうか。自分も会社員なのでよく分かります。
自分の意見を言うことよりも、長いものに巻かれた方が居心地がよくなりますし、出世もできます。
これが日本の組織なので、組織にいて給料をもらいながら不満は言えません。不満を言うには、独立して自分の仕事を確立するしかありません。

これまでの時代なら会社は右肩上がりで年功序列制度を敷いていたので問題なかったのですが、これからの時代でも、まだ空気を読んで長いものに巻かれていると路頭に迷う人が多くなっていくと思います。または、盲目的に日本は豊かな国だということを信じて、貧しくなっていくように思えます。

大人になってからも、自分をアップデートすることは出来ますし、学ぶことは多くあります。
私も今、ドグマを持つための学びをしている最中です。学びながら大切なことがいくつか分かったので書いていきます。

その1、メンターを見つけること

ドグマは自分で獲得するしかありませんが、その第一歩としてメンター(師)を見つけることです。そのために、自己啓発や怪しげな集会に行く必要はありません。なぜなら、人間の歴史はとても長いからです。過去の偉大な人物、もしくは現代で活躍している人をメンターにすればいいのです。
メンターは複数でも構いません。複数の人の意見を聞いて、自分に落とし込めばいいのですから。
メンターをどうすれば見つけられるのかは人それぞれだと思いますが、アンテナを常に張っていていて、少しでも引っかかったニュースや本や動画があれば見てみることです。その中で感銘を受けた人をメンターにすればいいと思います。

その2、意見を深堀りすること。自分に落とし込むこと

メンターを見つけ、考えを学んだ後は、その方の考えや思考を、自分に落とし込むことが必要です。言われたことを素直にしてみるというのも大切ですが、ただ漫然とやってみても、身につく前に止めてしまうことが多いです。
自分も、落とし込む作業の重要性に気付くまでは、ただ人の意見を読んだり聴いたりして満足していました。
メディアや本に書かれている内容は、あくまで不特定多数を相手に書かれていることで、抽象化された内容です。そのため、納得することは簡単にできますが、行動しようとすると漠然としてしまい、日常生活に落とし込むことが出来ません。聴いたり言われたりした内容を素直に受け止めて行動しつつも、日常生活のどういった部分で自分が出来ていないのかを意識することが重要です。
出来ているなら、その方たちと同じような生活ができているので、出来ていないことを前提に行動することが必要です。
意見の深掘りも、その人たちと自分との決定的な違いを意識し、自分の考えが間違っているという前提で、自分の中にあるこういう考え方を変えないと、教えを実行することにはならないというのを見つけることです。
これは、人生を世の中を自分事に変えていく作業でもあります。
あらゆることを自分事に変えられれば、自分なりの意見を持てるようになりますし、ドグマもより身につけやすいのではないでしょうか。
私はまだまだ世の中を自分事にはできていません。また、浅いところで納得してしまい、メンターの教えを自分のものに出来ていません。
自分をアップデートする作業は、人生そのものであり、一生涯かけてやっていくものです。
思考停止にならず、よくなりそうな意見は全て聞き入れて、自分に落とし込んでいく。その上で、不必要な意見なら落とし込みを止める。その繰り返しをしながら、現実で実行していく。
私が思う、一流とそうではない人の差は、普段の意識の差だと思っています。
少しでも一流に近づくために、出来る努力はしていきたいですね。


最後までお読みいただきありがとうございます それだけでとても嬉しいです ただ読んでくれただけで イヤ本当に読んでくれただけで十分です 本当に嘘じゃないよ