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なろう全然知らないオタク女がなろうアニメを観る【#超余裕!】



こんにちは、オタクです。

俺みたいな30年以上生きてきて全然なろうを知らない腐れオタク、他に、いますかっていねーか、はは。

「オバサンだから許してくれるよネ(*^ー゚)☆彡」という甘えでいにしえのインターネットばかり反芻し、気づけばなろう系のいっさいを知らないまま今日に至ってしまいました。
じゃあ普段どうしているのかというと、

仕事→家→ゲーム→仕事→家→ゲーム……

この3ターンのみで生きている、生粋のゲーム廃人です。
アニメすら全然観ない。小説や漫画はたまに読む程度で、ラノベはおそらく15年以上手に取っていません。直近で楽しんだゲーム以外の作品はマリオの映画です。

このあいだまでは、別になろうを知らないままでいいじゃんって思ってた。

© Nintendo / MONOLITHSOFTより引用

一週間前……名作『ゼノブレイド3』のDLC『新たなる未来』をクリア。
我、涙滂沱として流したり。
この調子で並行していた『ゼルダの伝説 ティアーズオブザキングダム』をクリアできるか?
できるわけないだろ。どうせまた泣くんだから。脱水症状で干からびるわ。

酷使した脳みそを休めなければいけない……。
本能が警鐘を鳴らしたか、6日前、唐突に思いました。

「なろうと向き合おう」

これは、なろうを全然知らないオタク女が、一週間かけて立て続けに視聴したなろうアニメの感想をしたためる記事です。


オタク女のなろうアニメ選び

なろうアニメ。
正直に白状すると、あんまり良いイメージがない。
これは当然、さんざんなろうをバカにする傾向にあるインターネッツ民のせいであって私のせいではありません。

「何も考えず観れる」
「観た内容を2日後に忘れる」
「タイトル長すぎ&似すぎてて視聴者にも区別がついてない」
「内容の区別もあんまりついてない」
「どんぐりの背比べ、低めのクオリティで均一化されている」
「まあその“お約束”を楽しむモンなんだけどね(笑)」


等々、おまいらちょっと言い過ぎじゃない? と思いつつ、まあおおむねそういうことなんだろうな……という薄ぼんやりとした予感がありました。
タイトルの区別つかないのはマジでその通りだし。

とりあえず本当に初心者なので、おすすめのなろうアニメを検索。
すると、
『リゼロ』『転スラ』『オーバーロード』『幼女戦記』『はめふら』etc……
初心者なりに、聞いたことだけはあるタイトルがヒットしました。

これらを順番に視聴すれば、なろうアニメを理解できるのかな?

…………。
そんなわけなくない?
なろうアニメと「向き合う」と決めたのに。

なろうの上澄み、はえぬきだけ観ても意味がなくない?

オタクというのは厄介なもので、他人様から「面白いよ!」って言われるほどに「フーン……」と醒めちゃうときがある。
いや? 君は面白いかもしれないけど、私に合うかはわかりませんし?
自分の直感で選んだ作品のほうがハマるかもしれないし?

リゼロ? 転スラ? さすおに? また俺何かやっちゃいました?

うるせえ!!
私が一番最初に観るなろうアニメはこれじゃい!!!!


©海空りく・SBクリエイティブ/「超余裕!」製作委員会より引用

『超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです!』を観た

なろう系タイトルってのは、なぜ揃いも揃って「他人事」なのか。

「~ようです」「~してみた」「~だった件」とか言われても、こっちは初対面ですからね?
知らんよとしか言えないワケ。しょっぱなから身内ノリを持ち出してバカ騒ぎする陽キャと同じじゃん。私たちの天敵だよ。敵に与するな。あとオタク君に優しいギャル、いねーから。あれはギャルの皮を被せたただのオタクです。ギャルの解像度も異様に低いし。貴様らは鏡に映った己とお人形遊びをしているに過ぎず

↑こういうヒョロガリメガネワラジムシにICBMを撃ち込んで根こそぎ吹っ飛ばす、それこそがなろう、それこそが『超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです!』(略称:超余裕!)です。

【あらすじ】

政治家、発明家、実業家、医者等々、何らかの分野で世界最高の才能を持つ高校生7人が異世界に転移したから、才能と現代文明のチカラで無双して、異世界に民主主義革命起こすよ~!

【視聴直後の印象】

『ダンガンロンパ』から推理とサスペンスとコロシアイを抜いて、うすーーーーく薄めた『コードギアス』を足した国取りSLGアニメ。

「このアニメを観るなら『Dr.STONE』を観たほうが100倍有意義」
などと辛辣な意見も見受けられた本作ですが、私には通用しません。
今日はなろう、きみの勇姿を観に来た。


『超余裕!』の良いところ

(1)絵が可愛い

やはり何と言ってもこれです。
無数のなろうアニメを一覧表で眺めたとき、一番「絵が好き」と感じたのが『超余裕!』でした。

「絵買い」というやつです。
知らんメーカー・知らんライターの美少女ゲームをイチかバチかで購入する際に、私がよく使う手段です。
「最悪、絵で元を取れればいい」と最後の砦を築けるからこそ、1万円以上する美少女ゲームに特攻できるのです。

『超余裕!』のキャラデザはめちゃくちゃ可愛く(一昔前の美少女ゲームみたいな絵柄。ゆずソフト作品っぽい)、さらに最初から最後までほぼ作画が崩れず安定しきっている。
決して豪華な演出や派手な動きはないんだけど、女の子キャラはもちろん、男性キャラ、脇役に至るまで丁寧に描かれていて好感が持てました。

©海空りく・SBクリエイティブ/「超余裕!」製作委員会より引用

主人公・御子神 司くんなんて、銀髪オッドアイのキラキラ美少年だしね。
ちなみにこのオッドアイはwikiによると《炎氷瞳孔(ヘテロクロミア)》だそうです。何????
常にスマートなスーツに身を包み、有事の際はメイド服で敵地に潜入することも厭わない。彼のご尊顔はオタク女にとってありがてぇものでした。

肝心の女の子について。
金髪エルフ巨乳のリルルちゃんも正統派で可愛いけど、個人的にイチオシだったのは天才発明家・林檎ちゃんです。

©海空りく・SBクリエイティブ/「超余裕!」製作委員会より引用

貧乳というデバフを押し退けても可愛らしい。
茶髪セミロング、両脇の三つ編み、キャスケット、臆病な子犬のような上目遣い、ヤキモチ焼いて頬を膨らませる姿……。
中身の話になってしまいますが、林檎ちゃんはなかなか壮絶な過去を持っていて、だからこそ司に惹かれ、司を慕うのがよくわかる女の子なのです。
これで隠れ巨乳とかだったら、絶対にヒロイン争いを勝ち抜いていただろうに……。(アニメでは誰ともくっつかず終わるのでヒロインはキミの中にいます)

(2)制御されたバカバカしさ

あらすじの段階からしてぶっ飛んでいるのですが、不思議とイヤミに感じない。
それはアニメ製作陣が、この作品の魅力である「ぶっ飛んだバカバカしさ」をちゃんとコントロールしているからだと思います。

「調味料の種類に乏しい異世界人に、マヨネーズを作ってあげてドヤる」
をはじめとしたシュールな笑いが要所要所に挟まれ、ちゃんと“わかってて作ってます”感を出している。
その“わかってますよ〜w”感も行き過ぎると鼻につきますが、『超余裕!』はそこまで悪ふざけはせず、いたって真面目に虐げられる無辜の民を救おうと、異世界に平和をもたらそうと奮闘します。

なろう慣れした方からすれば薄味な内容かもしれませんが、なろう初心者にとっては「普通にがんばる。ただし方法はめっちゃバカらしい」くらいのゆるふわノリがちょうどよかったです。

最終盤で核ミサイルに準ずる魔法を撃ち込まれて、報復核あるいはICBMを撃ち返す流れは「はえ?????」となりつつ、たしかに現代世界でも同じことをされたら撃ち返すしかない(完全迎撃や防御はできない)のが現状かもなぁ……と思ったり。
そうならないための政治を、司は今後していかなければならない。
見方によっては「撃たれた時点で主人公サイドの負け」で幕を閉じるのも、個人的には好きな展開でした。

ただ、さらに個人的な意見を言わせていただければ、林檎ちゃんなら核ミサイルを完全無効化できる迎撃兵器開発ができそうなので、司さんの悩みをパパッと解決できるんじゃないかな……。

(3)チートの仲間が7人いる

主人公一人だけチートでチヤホヤで無双してついでに一緒に転移してきたいじめっこたちに復讐する。
そんなむせ返るようななろうをいきなり摂取すれば、初心者は死にます。

『超余裕!』は天才7人が主人公をリーダーとして団結し、それぞれの得意分野を活かして協力し合う。
なんて素晴らしいんだろうね。チートがあまりにバカバカしすぎるとしても、彼らが仲良くワイワイしてるのを見ていると愛着だって湧いてきますよ。

男女比も絶妙で、男3:女4と無理のないパーティ構成になっています。
泰然自若とした国家元首の司、司の悪友の実業家、ツッコミ役のショタマジシャン、賑やかし担当のくのいち、お色気の女医、天然ボケの女剣士、小動物系の発明家。
これはこれでむせ返るようなメンツだけど、無邪気でいいじゃない。2000年代の美少女ゲームでいっぱい見てきたよ。懐かしいなあ。

チートキャラが複数いるから、イキリ・チート・ドヤ顔へのヘイトが分散しやすい。
それが、このアニメの良い部分のひとつだと思います。
(逆に言えば、無双するのは主人公だけでいいんだよ派にとっては欠点になるかも)


『超余裕!』の残念なところ

別に見当たらなかった。

これは忖度ではなく心からの感想です。
なぜなら、そもそもダメな人にとっては(作画以外)全部ダメだから。

この超設定を「はいはい、なるほど」で受け流せるなら、予想を過度に外すことも上回ることもなく、おおよそ期待通りの展開と決着の付け方をしてくれるからです。

あえて言うなら、二期があるような終わり方をしておきながら音沙汰がないのが残念かな。


まとめ

全てを受け入れ、濁流に身を任せるべし。

『超余裕!』は、なろうアニメへの向き合い方を教えてくれる良い入門作品でした。

当初の目的……もう忌憚なく言っちゃうわ。

頭ぷっぷくぷ〜になりたくてなろうアニメを観ました!
結果、見事ぷっぷくぷ〜になれました! ありがとう!


キャラデザと作画は本当に最高だったので、この感じのアニメが他にあったら教えてくださいインターネッツ民。

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