3バックの強烈な香りにひきよせられて
ふとしたときにおもいたって、ついしちゃうことってニンゲンよくある。
たとえば街中でふと、パートナーの香水とおんなじにおいをかんじると、相手とのことをおもいだして、ついていきたくなっちゃう、とか。あぶないですね。気をつけていただきたい。
ぼくもおんなじで、ふとスタートポジションが3バックのチームのゲームを目にすると、サンフレッチェのことをおもいだして、つい90分ゲームを観てしまう。
セリエAなんてのは、とくに3バックのかおりがつよめ。トリノやウディネーゼ、インテルなどなど。コスメとか強烈なにおいの入浴剤とかでおなじみLUSHの店舗みたいに、むせかえるような3バック臭であふれかえっている。あれだけにおいがすれば、サッカーの気分じゃなくてもまんまとひきよせられてしまうというもの。
なかでも気になったのは、トリノ。キーパーからパスをつなぐとき、まんなかのディフェンダーの選手が1列あがって、キーパーと3バックの4人でひし形をつくってるのが、3バックこだわってます感が鼻についてたまらんかった。ウチでもやらないかしら。効果あるかしらないけど。ちなみに1列あがるおしゃれさんは、ペール・スフールス選手。ストヤノフさんみたいに、ドリブルやパスでボールをうごかすゲームメイカー。彼にはいいねを100回くらいおしたい。
ただ、そんな3バックの香りただようステキなセリエAにも、ひとつモノもうしたいことがある。ウィングバックがどいつもこいつもデカすぎる!160cm台なんてのはもちろん、170cm台もほぼいない印象。ぼくのイチオシ・茶島雄介さんの居場所を否定されているみたいで、ユカイではない。
しかたなくぼくはイタリアをはなれ、ヨーロッパの西端、スペインへ目をむける。するとかの国では、比較的サイズがおとなしめな選手がウィングバックをつとめてるではありませんか。スバラシイ! やっぱりイニエスタだねサンペールだね、スペイン最高!
さっそくぼくは、Googleのつくってる試合データを手がかりにしてCAオサスナと、その右ウィングバックのルベン・ペーニャ選手(身長170cm)に目をつけた。ペーニャ選手、じつは茶島さんと同い年。しかも誕生日も7月18日と2日ちがいときた。強烈な運命の香りにさそわれて、ぼくはゲームを観ることにした。
ぼくが観たのはvsレアル・ソシエダ。開始早々、DFからきたボールのうしろにまわりこむペーニャ選手、右足でタッチライン寄りにボールをコントロール、相手選手をくいつかせると、その瞬間逆をついて内側にドリブルしたりした。内田篤人さんがよくいってるヤツ。そういうかぐわしいプレー大好物です。茶島さんでもぜひ観たい。
オサスナってチームも、序盤からイケイケでボールにプレッシャーをかけて、前半後半とも30分くらいで出足がニブるというおちゃめさん。きらいじゃないぞ。サンフレッチェにもそういうキュートなところはもっとあっていい。お利口さんすぎるんだよな、上手に体力管理しちゃってさ。
ゲームは2-0でオサスナ負けちゃったけど、ことしのサンフレッチェはどうなるんだろう、みたいなことを考えながらヨーロッパのサッカーを観るのもけっこうわるくなかった。Jリーグもまだまだ再開にはとおい。ひまつぶしにはよさそうだ。
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