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やっとホッとできた日(vsセレッソ大阪)

 今シーズン、ほんっとにしんどかった。チームがあれだけいいサッカーしているのにしんどいやつなんて、おそらくぼくくらいなものだろう。もうずっと危機感しかなかった。ぼくのイチオシ・茶島雄介さんがベンチにすら入れなかったからだ。

 インスタグラムではふつうにゲーム形式のトレーニングにくわわっているのがうつっているのに、ハシにも棒にもかかりゃしない。チームはいいサッカーをして、ついでに勝ち点もかせいでいる。メンバーもかたまってきた。カシさんはまだまだ健在、若手も藤井さんは好調、東俊希さんもいい。拓夢さんにはもどってとたんさきをこされてしまった。

 このままだとチャジさん、サンフレッチェからいなくなっちゃうんじゃないか、ぼくはおそれおののいた。観にいった鹿島でも三ツ沢でも日立台でも、チャジさんがいないことへの危機感が、あつくるしい空気といっしょにのしかかってきた。勝っても勝っても、心もとない気分がつづいた。なかなかハードな日々だったようにおもう。

 でもこれでやっと、すこし、ほんのすこしだけど、肩の力をぬける。まだまだ先ゆきは不透明。うっかりうかれてもいられないが、ひとまずひと息はつけるはずだ。チャジさんのゴールには、それくらいの効用がある。

 カシさんのクロスがモリシさんをこえて、ファーにながれたとき、はいってくるのはわかってたからチャジさんが。しょうじき「またハズすかも」とおもった。ボールもなんだかハンパなたかさだし、またどうせダフったりソレたりするんでしょ、などと内心予防線をはって身がまえる。

 ヘディングで小づいたボールがゴールに入るあいだも、いまいち目にうつっているものが信用できなかった。またまた、そんなこといって。どうせハンドとかオフサイドなんでしょう?

 でもチャジさんがはしって、たおれて両手で顔をおおったとき、鼻の奥がツンとして、そこでやっとゴールがきまったことを信じられた。チャジさんが、ゴールをしたんだ! ながかった! 6年、いくらなんでもながすぎだ!

 ただここで問題だったのが、きまった時間がちょっとはやかったってこと。で、そのあとのセレッソの攻撃がひたすらずっと凶悪だったもんだから、おちおち目から水をたれながすこともできなかった。息のつまる時間がつづいた。

 ホッとできたのは泰志さんのゴールがきまったとき。チャジさんがたおれこんでガッツポーズしたのは、だからすごいよくわかる。チャジさんは、あのときやっと手ごたえをかんじる余裕をえたんじゃなかろうか。ぼくもあの瞬間、やっとチャジさんのゴールがきまった実感をかみしめられた。

 試合後DAZNをつけっぱなしにしていると、リプレイがながれはじめた。画面の奥からスッとあらわれたチャジがヘッドでゴールをきめるのをあらためて観たら、なんだか急にノドの奥のそのまた奥がキュっとしまるようなかんじがした。わざとらしいなとはおもったが、ためしにチャジさんのマネして両手で手をおおってみる。目からにじむもので手のひらがぬれた。ああ、映像でもクるもんはクるんだ。おおきく息をはくと、もうとめどなかった。

 現地いけなかったけど、シビれた。あらためてDAZNさんありがとう、いい時間すごせました。毎試合映像見られるってほんとしあわせ。シビれました。現地いけなかったけど(二度目)(うらやましいだけ)。

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