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怖い話し2短編

不思議な鏡

あの霊媒師のおばさんは近所では有名なのよ、本当になんでもよく当てるのよ誰もがびっくりするくらいなのよ。

でも本当はもっと凄い事があるの。

それは、最後におばさんが差し出す鏡なの。

その鏡ってすごいのよ。

その鏡に自分を写すとね、じぶんの本当の姿が鏡に写るのよ。

ある時に気の弱そうな若い女の子が結婚の相談でおばさんところに来てね、でも、見かけによらずその娘いけずな性格で意地の悪い子だったの。

おばさんはすぐに見抜いて、その事を言うと女の子はおばさんに食ってかかったの、でも、おばさんの差し出した鏡に写ったのは女の子の顔をではなくずる賢い顔のキツネの顔だったそうよ。

そしてまたある時には真面目そうな男の人が仕事のことで来たの、話をするうちにおばさんはその男の人の本性がよくないとわかり、やはり鏡差し出したのよ、やっぱり鏡に写ったのはその人の顔じゃなく太った狸の顔だったのよ、その男の人ね、後から人をだまして警察に捕まったのよ。

ヒロシ君のお母さんはママ友のお母さんからその話しを聞いてヒロシ君をその霊媒師おばさんのところに連れていこうと決めました。

なぜってヒロシ君この頃夜になるといつも金縛りにあうし、時々いつものヒロシ君とはちがうような事もするし、なんだか変だとお母さんは思い心配で仕方がなかったからです。

だからお母さんは嫌がるヒロシ君を無理矢理連れて霊媒師のおばさんのところに行きました。

お母さんはおばさんに金縛りの事やヒロシ君のへんな行動の事を全て話しました。

霊媒師のおばさんはヒロシ君に何か悪い霊が憑依しているかも知れないとお母さんに言いました。



「僕にはなにもついていないよ、それにぼく何にも悪いことしていないじゃないか」

ヒロシ君は不安で今にも泣き出しそうな顔でそう言いました。

「心配しなくてもいいよ、鏡を見れば全てはわかるからね」

そう言っておばさんはあの不思議な鏡を取り出してヒロシ君の前に置きました。

嫌がるヒロシ君ですが、お母さんに言われて鏡の前にちょこんと座りました。

そしておばさんが鏡にかけてある布を取るとそこに写ったのは!な、なんと!

「なんだ、普通の鏡じゃないか、僕の姿が写っているだけじゃないの、見て母さん、ほら」

お母さんの顔は青ざめていました。

「誰、誰、誰なのこの鏡に写っているのは、ヒロシじゃないこの子は誰なの」

と言いました。

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