見出し画像

20代の頃に書いていたノート

20代後半の頃、実家から職場(学習塾)まで、片道1時間半くらいかけて通っていた時期がありました。

学習塾の仕事は午後スタートなので、通勤ラッシュに巻き込まれることもなく、電車の中では座っていられることが多く。今のようにスマホもなかったから、電車の中ですることと言えば、ひたすら寝るか本を読むか、どちらかでした。

当時の私は、教室長として新しい校舎に異動になったばかりで、何としても売上をアップさせなければ、結果を出さなくてはと必死でした。営業やセールスに関するビジネス本や自己啓発本を電車の中で読むようになったのは、この頃のこと。

読んだ本の中で印象に残った言葉はノートに書き留めるようにしていました。そしてそのノートはいまだに捨てずにとってあります。

例えば「100%契約が取れると信じ切ってクロージングする」なんて書いてあったり(買う側からするとちょっと怖い感じがしますけど…)、一方で「あれこれ文句や愚痴を言ったところで、結局今の仕事が好きなんだ」なんて、自分自身の気持ちが書いてあったり。

今になって読んでみると「あの頃の私、頑張ってたな」って思います。仕事に対する熱量が、今とは全然違った気がするのです。

わけあって転職して、今の会社に勤め始めて9年目。振り返ってみると、どんどん増えていく仕事をこなすのに精いっぱいで、いつも会社や上司に対する不満ばかりだった気がします。

前職では、たとえ不満があっても、なんとか改善できないかと考える気力があった。だけど今の会社では「辞める」という選択肢しか浮かばなくなってしまった。

もちろん20代の頃と40代の今では、仕事に対する向き合い方や考え方も違うし、独身だった当時と家族がいる今では、置かれた環境も違うけれど、「私は今の仕事が好きじゃなかったんだ」と素直に思えるようになりました。

好きとか好きじゃないだけで仕事を選んじゃいけない。頭の片隅でそんな声が聞こえるような気もします。だけど、あと10年、20年とここで働き続ける未来は見えない。

そう思って、今の会社を退職することに決めました。

数日前に上司に退職する旨を伝えました。「後悔しない?」「気が変わる人もいるから、来週もう一度話そう」と言われましたが、きっと後悔もしないし、気が変わることもないでしょう。

この若かりし頃に書いたノートは、今でもたまに見返すことがあります。

ぱらぱらとめくって、内容を見ないようにして適当なところを指でさす。そこに書かれた言葉を、そのときの自分へのアドバイスとして受け取る。

そんな、ちょっとした占い的な使い方をすることも。

ちなみに、今やってみたところ、

自分の商品や仕事、自分自身を承認できているか

と出ました。

自分が承認できる仕事、頑張っていこうと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?