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クリスマスに異国の祈り⑤FREUNDLIEB


日曜日のクリスマス。
和やかな午後。


楽しげな家族連れやカップルでいっぱいの北野界隈を通り抜けながら、次はベーカリーカフェFREUNDLIEB(フロインドリーブ)さんへ向かいます。

こちらのお店は、ドイツ出身のパン職人のハインリヒ・フロインドリーブさんが開業されたベーカリー。もともとは違う場所で開業されていましたが、震災を機に旧神戸ユニオン教会を改装され、現在は1階はパン屋さん、2階はカフェとして営業されています。

震災後は廃墟と化していたそうですが、再生を遂げた教会を見てみたくなりました。それに礼拝堂でお茶が頂けるなんて、貴重な体験ですよね☕


大通りから少し外れたところにお店を見つけました。大きいツリーに歓喜です^^

ヴォーリズ建築のこちらの教会。

廃棄だったとは思えないくらいとても美しい建物です。祈りの場が新しく生まれ変わった姿がなんとも誇らしい。

店内は、香ばしい焼き菓子の香りに、響く廊下に石の床。板張りの階段に旧校舎を感じるようなレトロ空間です。



いざ礼拝堂カフェへ☕


……なんと素敵!!



チャペルさながらの空気感。
というか本物の元チャペル。
天井が高く雑多な音も耳心地よく響きます。

ともすれば厳粛さを感じる空間で、ミックスジュースにサンドイッチをもぐもぐと。素敵ギャップですね。



食事を楽しんでいると、ある思い出が蘇りました。

10年程前、ベネチアにある修道院を改装したホテルに泊まったことがあります。とても古い建物でしたが大切に残されていて、特に朝の気配が優しくて。空気に馴染んだ古い調度品の匂いにパンとコーヒーの香りが混ざる中、昔々の修道女さん達を想像しながら朝食を頂くのが毎朝の楽しみでした。

今回のフロインドリーブさんと同じ感覚。思えばその宿も聖母マリアのエネルギーが満ちる場所だったように思います。


こちらがベネチアのAbbazia。

今見返しても、似たものを感じます。
みなさんはどう感じるかな?

フロインドリーブさんで昔の祈りに思いを馳せながら頂く食事は、午前中に伺った教会と同じく、懐かしい思い出と重なるものがたっぷりの時間でした。






長らくお届けしてきたクリスマス旅はここまでです。

今回たくさん触れ合った“祈り”。

言葉では綴りきれない深さのテーマではありますが、1人1人が目に見えない世界を信じ手をあわせる姿はいつも本当に尊いものに感じます。厳しく感じるような側面も有りますが、何を思い何を大切にするかはそれぞれの自由。人にも自分にも課さない世界はより優しいものと信じています。

今回の私の経験が、少しでも“誰かの何か”になれば幸いです。
いろんな思いが、調和へ向かいますように。


遅ればせながら。
Merry Christmas\^^/🎄

(この記事は2022.12に他サイトにて記したものを転載しております)

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