遠赤ストーブのサウナ室で…

週1回の定期投稿なんて楽勝だろと思ってました。
実際のところ、文章を書くのはさほど苦ではないのですが、ぎっくり腰のおかげでペースが狂ってしまい…という言い訳から今回のお話はスタートします。

先週末はえごた湯さんのイベントにゲストアウフギーサーとして参加させて頂きました。ゲストアウフギーサー…なんとも背中の痒くなるような呼び方ですが…
ご存知の方も多いかと思いますが、えごた湯さんは遠赤ストーブを使った超高温サウナで、私がお邪魔していた時には常時110℃を超えていました。通常営業時はストーブ上に大きな鍋を設置してお湯を沸かしておくことでサウナ室内の湿度を保っておくスタイル。この鍋が無いと、室内は常に乾燥の一途を辿るのでカラッカラのカッピカピになります。

ロウリュ、アウフグースのイベントはほとんどの場合はロウリュ可能なサウナストーブがある場所で行われます。しかし今回はロウリュができない…
さて、どうしたものかと思案したところ、霧(ミスト)での加湿ということに落ち着きました。下見と予行演習で試したところ、なかなか汗の出る良いサウナにできることがわかり、一安心。ちょっとした工夫を交えて、当日に臨みます。

予行演習では鍋を置いていたのですが、本番は鍋は撤去。さらに設定温度も出来るだけ高くとオーダーしました。イベント開始時には118℃、湿度はほぼなく入ると粘膜類がヒリついて痛いほどです。昭和ストロング系の最高峰というイメージでしょうか…さて、このサウナ室をどのように変化させていくのか…
これが今回のサウナマスターとしての私の腕の見せ所になります。

まずはお客さまに現場を把握していただくべく、湿度は全く足さない状態で風を受けて頂きます。当然、ヒリヒリして痛いし、全く気持ち良くありません。
そこでシンプルなハッカのアロマを噴霧し、アロマが濃くなりすぎないように水を噴霧して香りのコントロールと湿度を上げていきます。

セットを繰り返す毎に湿度は増していき、途中から風から「痛み」がなくなってくるのです。室温は100℃を超えているので十二分に熱いのですが、熱さの角がなくなるというか、マイルドになるというか…カラカラからムンムンにサウナがどんどん変化していくという不思議な体験をして頂けたかと思います。そして、サウナ室内の湿度が上がるにつれ、サウナ室本来の木の香りも感じることができるのです。今回アロマをシンプルなハッカにしたのも、サウナ室本来の香りとケンカしないように配慮しています。

常連の方々も遠方からの参加者もそれぞれ違った視点から「えごた湯サウナの非日常」を感じて頂けたのではないでしょうか。

いわゆる銭湯サウナは遠赤ストーブを使っているところが多いので、今回のえごた湯さんでのイベントは、ハリネズミにとって「遠赤サウナ」で新しい体験を提供できる可能性がグッと広げることができる良い経験となりました。

「いやいや、無理でしょ…」
とお断りしてしまうことが一番簡単だったのですが、可能性を探ってみて本当によかったと思います。そして今回は「ハリネズミチーム」として女性サウナ室でも、てんちよさんが同じ条件でアウフグースをしていたのですが、女性は肌が敏感なのでスタートから加湿していたようです。基本的な動きは同じなのですが女性ならではの視点も、サウナにとっては大切だなと思いました。

遠赤ストーブのサウナ室をお持ちの施設の皆様、ハリネズミなら男性サウナ・女性サウナともにアウフグース可能です!ぜひお声かけください!
(と、珍しく営業してみる)

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