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人生初の1人フェスは最高だった@やついフェス2日目の感想

6月18日、YATSUI FESTIVAL! 2023の2日目に行ってきた。通称やついフェス。存在は知っていたし、生配信を見た事もあったが、初参戦だった。

今年の出演アーティストがあまりに魅力的で、興味がありそうな友人に片っ端から声をかけたが「サタニックに行くから…」「フリーダムに行くから…」「夏フェス前でお金ないから…」とフラれ続けた。

いつもなら「行く人いないならいいか…」となってしまうところだがタイムテーブルが発表されて、お目当てのアーティストの被りの無さに「これは行かなくては!」と、チケットを1枚購入。

1人ライブにはなんの抵抗も無くなったが、1人フェスは初めて。「一日中1人で楽しめるんだろうか…」という不安を抱えながら、当日を迎えた。


やついフェス2日目


最大の敵、早起き。しかし、KEYTALKを前の方で見るためだ。「遠足前日、楽しみすぎて不眠小学生」状態になってしまったものの朝の目覚めは快調。いいスタート。

10時過ぎ、渋谷に到着。暑い。リストバンド交換は10:30からだったが結構並んでいる。屋外。暑い。
時間になると列はスムーズに動き出し、すんなりリストバンドを交換。O-EASTの開場は11:30。並ぶ。暑い。ここで待ちながら、ひとつ前の記事のnoteを書ききった。人生初のnote投稿。暑い。

これもうやついフェスじゃなくて暑いフェスじゃねえか、と思った。多分、熱中症の初期症状かなんかで脳もちゃんとしてなかったんだろう。


DJやついいちろう


11:30の開場時間になりO-EASTに入ると、既にステージ上ではこのフェスの主催者でもあるやついいちろうがDJをしていた。多分、サタニックより早くハイスタのSTAY GOLDが流れたり、この直後に出番を控える高城れににちなんでももクロのワニとシャンプーが流れたりした。

「今日暑いんで熱中症とか気をつけてね」と、爪を押して離した時に色が戻らなければ熱中症のサインだということを教えてくれた。試してみたが、めちゃくちゃ健康だった。


撮影可能のステージ。やつい人形。デカい。


持ち歌?であるエレキシの『トロピカル源氏』では観客を笑わせながら大いに盛り上げる。声が枯れていても、完全に空気を作りあげてから、高城れにを呼び込んだ。


高城れに


やついさんが「誕生日と結婚おめでとう!」とプレゼントを渡す。全部フェスのグッズ。「みんなも買ってね!れにちゃんとお揃いだよ!」と完璧なマーケティングをしてから開会宣言。

ももクロのステージは何度か観た事があるし、その凄さは説明不要だが、メンバーソロのステージを観るのは初めて。歌い踊る姿はアイドルそのもので、MCで見せるちょっと不思議な「れにちゃんワールド」とのギャップから長く愛される理由が分かるステージだった。

20代最後のライブだったようだが、この先もずっとずっと毎日ヒロインで居て欲しい。


KEYTALK


1曲目『桜花爛漫』、2曲目『Love me』、3曲目『君とサマー』。スタートから爽やかすぎる。多分、老若男女全員が踊り出す。これが日本のロックフェスには欠かせない存在となったKEYTALKの「ムードメーカーっぷり」、「お祭り力」の凄まじさ。まだまだ始まったばかりのやついフェスだが『MATSURI BAYASHI』のイントロが流れてしまったら、ペース配分なんか考えていられない。

と、ここまではおそらくKEYTALKのパブリックイメージである踊らせて盛り上げるステージ。『blue moon light』が流れ出すと、雰囲気ががらっと変わる。魅せながら、聴かせながらも、オシャレに踊らせる。青い照明に照らされるKEYTALK、めっちゃかっこいい。普段ワイワイしてるバンドが見せるキリッとした一面。1番いいギャップだよな。なんかバンアパみたいなオシャレさだなと思ったら、間奏で普通に『Eric.W』を弾いてた。小野武正、最高かよ。

続けて『a picture book』。生で聴くのは初めて。KEYTALKで1番好きな曲のイントロが流れ出して「ハッ」っと声を上げ小ジャンプしてしまった。小気味良くてノリやすいのに、ちょっと不思議で影のある雰囲気のあるメロディ。俺の好きが詰まっている。


(振り付けがある。ももクロのいろんな曲の振り付けで構成されている。一応オフィシャルの動画が出ている。)

なるほど、れにちゃんのステージがあったからか、と思った。人生初の生ピクブをフリ合ってるかな…と恐る恐る踊っていると、ステージ上ではギターを置いてまで全力で踊り出していた、小野武正。最高かよ。

45分間のステージ、KEYTALKの魅力がたくさん詰まっていて大満足。最後はみんなで『MONSTER DANCE』。楽しかった。

「めっちゃ楽しかった!ちゃんと前の方で見られた!ピクブも聴けた!」と大満足で1人乾杯をした。

andymoriの『クラブナイト』が好きすぎて
ライブハウスで飲むのはジントニックと決まっている。
普段飲まないのに。


SPARK!!SOUND!!SHOW!!


タイムテーブルなどに恵まれず、ずっと気になっていたのに生で見たことは無かったスサシ。

「やりたい放題」という言葉が似合うステージ、びっくりした。歌いながらステージに降りる…どころか、ドリンクカウンターの上に立って「ステージ」にしてしまう。目の前にいた人のビールを取り上げ飲み干す。すげえ。

「もっと前詰めて。人入るからとかじゃなくて、俺がもっと顔近くで見たいから。」これはいいMC。

今度はもっとしっかりステージを観たいと思った。後ろ髪を引かれる思いもありつつ、Wiennersの時間が迫るので、O-WESTを後にする。


Wienners


PAとの確認の流れで「フロアのボリュームもっと上げで!」とリハーサルからブチ上げ、「頑固一徹お願いします!」と煽り『TRADITIONAL』。duoのフロアは大盛り上がりで「頑固一徹!!!」。まだリハ。

2列目にいたが、「Wienners見る方ですか?」とほぼ真ん中の方に最前を譲ってもらった。ありがとうございます。

世界のいろいろなエッセンスの入ったWiennersの音楽。どんな国の音楽も、どんな国の言葉も、Wiennersの手にかかれば全て心の底から最高にブチ上がれる音になる。とにかく拳を突き上げ、大きな声で叫んだ。Wiennersがすぐそこで最高のライブをしていた。もうとんでもなくかっこよかった。正直楽しすぎてあんまり覚えていない。もったいない。「とにかく楽しくて最高だった」という記憶しかない。

ライブが終わり、譲ってくれた方に心から感謝。テンションが上がって近くで見ていた外国の方と「最高のライブでしたね」という話もした。その方もテンションが上がっていた。

ライブ後、duoの目の前に玉屋さんがいた。さっきまであんなにパワフルなライブをしていたのに、にこやかに快く写真撮影可能を受けてくださった。


お昼ご飯。やついフェスにはリストバンドを掲示するとサービスを受けられる飲食店が周辺に10店舗以上もある。なんか街ぐるみの企画でめちゃくちゃいいなと思った。

ガッツリいきたかったのでラーメン。汗まみれになりながら食べる「たちひら」のラーメンは疲れた体を超回復していく。ごちそうさまでした。満腹でO-WESTに向かう。


「たちひら」のラーメン。
味玉1つはリストバンド提示によるサービス。


the dadadadys


ダダダのライブは凄い。歌、演奏だけでなく、言葉や動きでも最強の表現者だと思う。嘘の無いいろんな思いをパワーを込めてフロアにぶつける。聴く者の目に、耳に、心に突き刺してくる。そんな音に乗せて拳を、声をあげていると、心やら脳やらにまとわりついたヘドロみたいな汚れをスーッと落としてくれる。そんな浄化する力がダダダのライブにはある。紆余曲折を経たバンドだからこそさらに説得力がある。そう思った。

「ここ『光るまち』にしない?」
曲間にマイクを通さずに聞こえる小池貞利の声。「渋谷があまりにも光るまちだから」という理由で、突然のセトリ変更。

さらに「セトリに無い曲やってみんな困らせてやろう」「『Pain Pain Pain』いける?」ともう一曲セトリ変更。

リハも含めるとteto時代の曲を5曲も披露。「特別なことはあんまり好きじゃないんだけど、それでも特別なことをしたくなっちゃった」というほど盛り上がったライブ。

最後はthe dadadadysの新境地『らぶりありてぃ』『東日暮里5丁目19-1』をしっとりと、光るまち渋谷に響かせていた。


Helsinki Lambda Club


Wiennersは前方で見たので分からなかったが、こんなにたくさん人はいるんだと思った。満員のduoにはHelsinki Lambda Club。

ポップで爽やかなロックンロールで踊らせたかと思えば、『IKEA』のめっちゃクールなグルーヴ感がフェスも後半になり疲れた身体に染み渡り勝手に揺れる。身体への染み渡り方が凄い。キンキンに冷えたポカリスエット。心地よすぎる。


Appare!


KEYTALK、Wiennersが出るライブがあるということで行った4月19日、Zepp Diver City。そのライブの主催がAppare!だった。正直、その時点では名前しか聞いたことがないレベルだった。その後調べて、楽曲提供の縁からその2バンドが呼ばれたと知り、曲を聴いてみる。最高。PVやライブ映像を観る。めっちゃ可愛い。ここでどハマり。ということで、今日初めてのWOMBへ。この日はアイドルが続くステージなので、雰囲気がガラッと変わる。

やっぱりアイドルからしか得られない栄養がある。可愛い、みんな。

工藤のかさん。紫。高身長アイドル好きは推すしかない。声が良い。手足が長いのでダンスも映える。
藍井すずさん。青。全力のパフォーマンス、煽り。めっちゃ元気。おまけにバンド好き。
七瀬れあさん。黄色。アイドル力の高さが異次元。多分しっかり者なんだと思う。
藤宮めいさん。白。とにかく声が強すぎる、可愛すぎる。『Wai Wai ダンスフィーバー』の2番終わり間奏のセンターでのダンス良すぎる。
永堀ゆめさん。ミントグリーン。オメでたい頭でなによりの赤飯さんが「エレガント」と評してしたが、ほんとにその通り。動きがエレガント。
橋本あみさん。桃。ピンク担当をドストレートで行く、ぶりっ子アイドルど真ん中の雰囲気。ずっとニコニコしてて良い。
朝比奈れいさん。赤。唯一の初期メン。パフォーマンスから風格が漂う。強い。

楽しく紫のペンライトを振りながら、振りコピ。楽しかった。めっちゃ可愛かった。


POLYPLUS


直前までほとんど知らなかったが「インストジャズ界のオールスター」「フロアを踊らせるセッション」の紹介につられてO-Crestへ。未開拓なジャンルではあるが、自分の心の中に少しあった「インストバンドは難しい」という偏見を完全に振り払われた。

フロア一体が手を挙げて、飛び跳ねて、そして笑顔に包まれている。楽しい。なにより、演奏がカッコよすぎる。

「インストバンドで武道館」を目指しているようだが、そのくらいの大きなステージでもめちゃくちゃ映えそうだし、そんな景色を見てみたいと思わせてくれた。


その後、Appare!の特典会へ。めっちゃ楽しかった。めっちゃ可愛かった。楽しみすぎて、その後に予定していたドミコの開演予定時間の1分前まで特典会会場にいた。早足でduoへ。


ドミコ


ドミコの音楽の唯一無二感、独創性はほんとに今持つ拙い語彙力では言い表せない。1回聴いて!1回ライブ観て!としか言えない。でもめっちゃかっこいい。バチバチにぶっかましてくる。1曲目『びりびりしびれる』。ほんとに痺れる。『まどろまない』はめちゃくちゃイカしてるし、『化けよ』はどこか知らない異世界に連れていかれるような気がする。この感覚、雰囲気はドミコを観て聴いた時にしか味わえない。


Haze


外も完全に暗くなり、ついに各会場でトリのアクトが始まる。O-CrestのトリはHaze。

可愛い子が集まったからといってただのアイドルバンドじゃないし、かてぃが居るからってワンマンバンドじゃない。4人がそれぞれキャラの違う強い個性を持ったロックバンド。どこか力の抜けた雰囲気を醸し出しながらも、時々ヒヤッとする程の強いメッセージをぶつけてくる。Hazeにしか出せない音楽だと思う。

バンドという形態になってもかてぃは圧倒的なカリスマオーラを放っていた。このバンドがO-Crestで観られるのは今のうちだけかもしれない。

全員がボーカルを務め『ギャルガル』で観客を踊らせ、この日のHaze、O-Crestのステージは楽しく締めた。


フィナーレ


予定には無かったが、ここまで楽しんだならという気持ちでフィナーレの行われるO-EASTへ。やついさんが呼び込むとたくさんの出演者たちがステージに上がる。1日目は少なかったらしいが、2日目はほんとにたくさん。


若いアーティストからベテラン、さらに芸人やアイドル。普段はなかなか交わることの無い様々なジャンルの人達がひとつの舞台上にいる。それぞれのファンが同じ曲で盛り上がっている。全員が笑顔のこの空間を見ればやついいちろうがこのフェスを続ける理由が分かった気がした。

この上ない多幸感に包まれ、大団円でやついフェス2023は幕を閉じた。



ありがとう、やついフェス。
最高に楽しかったよ。
という気持ちで撮った写真。


1人フェスもやついフェスも最高


1人フェス、行く前の不安なんて杞憂に過ぎなかった。これはハマってしまう。観たいステージや観る位置、ご飯のタイミング、全てにおいて自由度が高すぎる。暇な時にスマホやりすぎて充電無くなったら…モバイルバッテリーは持っておきたいけど荷物は持ちたくない…など考えていたが、暇なく過ごしたのでなんの心配もなかった。


新宿や下北沢でもサーキットフェスはよく開かれるが、渋谷のO-EAST周りはライブハウスが特に密集していて、移動距離が格段に短い。朝の時点で「やついフェスじゃなくて暑いフェスじゃねえか」とかなんだとか言ってた暑さも、屋外にいる時間の短さによって日中はほぼ感じなかった。

やついフェス、最高だった。主催者やついいちろうの愛の元集まる人たちの素晴らしいフェスだった。それは素晴らしいライブをした出演者や盛り上げた観客だけでなく、それを支えたライブハウス周りの人々、地域の人たちも含めて。サーキットフェスで「フェス飯」を食べられると思っていなかったが、地域の人たちの理解と協力あっての事だと思う。

やついフェス、音楽や様々な文化への愛情が強く、熱量が「熱いフェス」、その環境に関わる全ての人からの信頼が「厚いフェス」だった。



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