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ときにはバスのように/関西シクロクロス 希望ヶ丘

 スタートしてしばらくすると、横の阪急バスにぶつかった。と、思ったら阪急バスカラーのワンピースのチーム・662CCCの番長だった。スタート位置は後ろだったのにもう追いつかれたのだ。しかし、大きくて強くて、でもどことなく優しい当たりはバスみたいだ。しかしそれって褒めてるのかそうじゃないのかニュートラルなのかなんなのか、などとレース中にいらんことを考えつつ慌てて後を追う。

 俺はスタートは苦手じゃないはずなんだけど、ガンガン出るようなスタートがいつもできない。後ろから混戦、渋滞をすり抜けるのが好きなだけなんだな。性分の問題かもしれない、と前方からスタートしてみて思う。

 で、2列目14番だったスタート位置より少し下げたところで一段落して、前を伺っていく。この辺りの順位を走っていると、キャンバーのこなしやバイクの乗り降りは周りに比べてスムーズ。そこで余裕が出る分、直線や登りでかけて抜いていき、10番手くらいにつける。

 少し前にゼッケン1番コレクターの安田選手が見える。惜しくも昇格を逃し続けているのに、またこんなところにいるやんかなんでやーと、一瞬思ったのだけど結局じわじわ離されて、最後は2位に入りついにやっと昇格しはった。おめでとう!

 半分がすぎたころ、沿道から7位と教えてもらう。お。調子ええやんか。こんなパワーコースなのに。と言いつつ、この位置で走れたのは実はパワーじゃなくて、コーナーからどう出るか、どこで勢いをつけるか、殺さないか、という工夫の積み重ねだったように思う。ひとつ後ろを走っていた選手の方が圧倒的にパワーはある感じが背中から伝わってくる。

 この、パワーだけじゃなく、テクニックだけじゃなく、総合力を試されている感じがシクロクロスの面白いところだ。

 最終周回でひとりタレてきた選手を抜いたけど、後ろの選手にはジープロードの下りでゴリゴリ踏んで抜かれてしまい、ゴールはプラスマイナスゼロで7位。

 秋口にあんまり乗っていなくて調子もイマイチだったのが、ここ2戦良いイメージで走れている。おそらく、裏山ではなくひと山越えてちょっと遠くのトレイルに出かけることが多くなったからだろう。トレーニング目的ではなく、そこのトレイルを走りたいというだけなのだが、舗装だけど長く登ってることが結果としてレースにも良いように働いている。

 ピュアなレーサーでもなく、最下層カテゴリC4の俺には、このくらいの距離感のトレーニングが合ってる気がする。決して追い込まないというわけでもなく、本気じゃないわけでもない。「遊びだしね」と言ってる範囲でうまくトレーニングになるようなことは何か、その接点を本気で考えている感じ。

 上位でゴールした選手のうち3人は昇格していくから、次のレースはおそらく4番以内のゼッケンで1列目スタートのはず。色々都合で出られるかはまだわからないけど。番長や、髭のライバルであるアイドル霜ちゃんのようなドカンっとバスのようなスタートのイメージトレーニングをしている今日このごろ。

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'17-18 関西シクロクロス #7 希望ヶ丘 カテゴリ:C4B

7位/51人出走

写真はKikuzoさんから いつも素敵な写真をありがとう

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