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ガラス

 ガラスケースに入れられている。
 四面に加え、上も下も、ガラスだ。

 直立不動の僕は、ただただ、出たいという欲求を募らせる。
 
 手の中に重い感触。
 バールを握っている。
 
 僕の身体は動き出し、バールを振り上げ、ガラスに叩きつける。

 ガラスに触れたバールが破片となっていく。
 それは連鎖し、僕の指、腕、胴体、全てを砕いていく。

 ガラスケースには僕の欠片が展示されている。

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