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治りたいけど、治りたくない人

私が鍼灸整骨院に勤務していた時、30代後半の女性の患者さんの話
めまいと頭痛、腰痛もあってなかなか完治しない。そして私が勤めてた鍼灸整骨院に来院する以前も、他の病院に通っていたという。
見た目は普通の女性ですが、妙に自信が無さそうな印象を私はもちました。この方、体の不調が改善したと思ったらしばらくして、また再発。これを3年繰り返してるが、マメに整骨院に通ってきます。
元々この女性を担当していたのは別の先生でしたが、その先生が休んでられてた時に、ピンチヒッターとして私が施術を担当。
それ以来、私を指名していただき、問診をしたり様々なお話を聞かせていただくうちに、気づいたことがありました。
これは心の問題であると
心といっても単純にストレスで身体に変調がでた、というものではなく、身体はしんどくて辛いが治りたくないという心理が働いている。
この患者さんの前任者の話や、私がお聞きしたことを総合すると、「もし、病気が治ったら旦那に大事にしてもらえなくなる」ということらしい。
体が治ったり再発したりを繰り返すのも、「治りたいけど、治ってしまうと自分がもう相手にされなくてなり、大事にしてもらえない」という心理からきているものです。
仮に「楽になりました?」と訊くとまた悪化します。
心と身体と魂の問題、単純に症状を取るだけでは、来院される患者さまのニーズに応えたことにはならない、そのためにはたくさん会話して信頼されて初めて理解出来るものであると勉強させられた臨床経験でした。
ふと、そんなことを思い出したので書いてみました。

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