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F1バーレーンGP 〈決勝前プレビュー〉

F1 2021シーズン、バーレーンの地で開幕。

ついにこの時がきた。
F1 2021シーズンが3月26日 (金) に開幕した。

記念すべき初戦は中東の地、バーレーン。
例年であれば初戦はオーストラリアで行われるのだが、COVID-19の影響もあり、今年はバーレーン・インターナショナル・サーキットでシーズンが幕を開けることとなった。

昨年とは少し違う練習風景

昨日行われたのはフリープラクティス (FP)と呼ばれる練習走行。
各チームが、マシンの色々なセットアップを試したりアタックラップ (予選用の走り方) やロングラン (決勝用の走り方) のシュミレーションをする。ちなみに、昨年までこのFPの時間は90分ずつだったのだが、今年から60分に変更されている。

それもあってか、1回目のFPの時間が始まるやいなや、各マシンが列をなして、ピットからコース上に繰り出した。やはり、短くなった時間のなかで最大限にデータを集めておく必要があるのだろう。チームにとっては大変だろうが、観ている側としてはコース上にマシンがずっと走っているので見応えがあって楽しい。

2021年の勢力図はいかに?

フリープラクティスはあくまで練習であり、各チームが各々の目的でプログラムを消化していくため、使用タイヤや積載燃料も違うので、そのラップタイムを鵜呑みにすることはできない。しかし、そうはいっても、おおまかな勢力図は浮かびあがってくるものである。完全に私見だが、2度のFPの結果から週末の勢力図を予想してみた。

予想勢力図

1. レッドブル
2. メルセデス
3. フェラーリ
4. マクラーレン
5. アルファタウリ
6. アストンマーティン
7. アルファロメオ
8. アルピーヌ
9. ウィリアムズ
10. ハース

FP1、FP2を通して印象的だったのはレッドブルとマクラーレンか。レッドブルに関しては、プレシーズンテストで見せた速さが今回も健在で、昨シーズンから着実に進化していることが窺えた。新加入のセルジオ・ペレスもFP1では僚友マックス・フェルスタッペンに劣らぬペースを刻んでいたが、FP2では少し遅れをとったようである。レッドブルは2019シーズンからマックスの相方問題に悩まされており、ペレスがマシンにどう合わせてくるかに注目したい。

マクラーレンは、特にランド・ノリスが光る走りを見せていた。それはタイムにもはっきり現れており、FP1では3番手、FP2では2番手タイムを刻んできた。今年からメルセデスPUを積むチームは、一昨年から続く良い流れそのままに今シーズンも活躍するポテンシャルを秘めている。ただ、ロングランのペースに関しては改善の余地がある模様。また、チームメイトのダニエル・リカルドは、まだマシンについて学習途中のようで、ブレーキポイントがやや手前になっており、これがタイムを落とす要因となっているようだ。もちろん彼も優れたドライバーなので、遅かれ早かれ修正してくるだろう。

フェラーリにも復調の兆しが見られた。昨年はエンジンのパワー不足に悩まされ、チャンピオンシップ6位という、ティフォシにとって受け入れ難いシーズンとなったが、昨日のFP1・FP2では、シャルル・ルクレール、カルロス・サインツの両ドライバーともまずまずのタイムを刻んできた。また、同じフェラーリ製パワーユニットを搭載するアルファロメオもFP1でトップ10に食い込む速さを見せたことから、やはりPUそのものが改善したように思われる。

最後に、メルセデスに関しては全く読めない。バロテリ・ボッタスが、FP2のときに無線で”運転しにくい”というようなことを言って不満を訴えてはいたものの、このチームはたとえFPでは不調そうに見えても予選あるいは決勝でバッチリ決めにかかってくる、そんなチームなのである(褒め言葉)。だから現段階ではあえて言わないでおこう。

金曜のFPに関する感想はこんなところである。引き続き、今日のFP3、予選、そして日曜の決勝を楽しみたい。


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