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図書館にある本の分類

 日本で主に用いられている図書の分類法は日本十進分類法(Nippon Decimal Classification; NDC)である.森清がデューイ十進分類表法(DDC) の体系を元に1929年に考案した和洋図書共用十進分類表法がその原型である.現在は新訂10版まである.改定は日本図書館協会の分類委員会が行っている.事実上の標準分類であり,ほとんどの公立図書館,大学図書館で採用されている.分類記号は0-9の数字だけを用い,基本的には3桁を用いる.それ以上の分類が必要な場合は小数点を挟んで4桁となる.大きい分類から小さい分類に向かって桁を増やし10ずつの項目に分ける十進分類法である。最も大きな1次区分は「類」、その次の2次区分は「綱」、3次区分は「目」と呼ばれている.
 他にも国会図書館で使われている国立国会図書館分類表がある.国立図書館は帝国図書館を継承した当初,和漢書は日本十進分類法、洋書はデューイ十進分類法を用いて区分していた.しかし1968年以後から,より細やかな分類が可能な国立国会図書館分類表を使用することになった。国会図書館以外にも大学の図書館が採用している例がある.新訂9版まであり,数字だけではなく,分類にローマ字を用いている.
 デューイ十進分類法はアメリカでは公立図書館が多く採用している.日本でも一部の大学図書館などが洋書の整理に使っている.アメリカ議会図書館が改定を行っている.
 図書館で良く見かける本のラベルは上から分類記号,受け入れ番号,著者記号となっている.受け入れた番号はその分類記号の中で図書館に受け入れた順場に付けられていく.数字の後についているNは日本語の図書,Fは外国語でかかれていることを表している.また,小説や伝記などの場合は著者ごとに分けられていることもある.図書館でよく言われる請求番号とは分類番号と受け入れ番号を繋いだものである.配架は受け入れ番号順になっていることが多いため,この請求番号を用いれば図書館の資料がどこにあるか分かりやすくなっている.

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