実技1【過去問私的解説&考察】第61回気象予報士試験
ここでは独学で実技試験を突破した晴野が、令和6年1月の第61回気象予報士試験の実技 1 を「私・晴野だったらこう考えるよ!」という内容でお伝えします。
問1(1)まで無料で公開しております。
出版社が出してる「過去問解説」とは違い、「晴野的過去問解答までの道のり」を私一人で書いており、誰かの監修は受けておりません。
私の考え方が必ずしも正解とは限らないことをご了承の上、ご利用ください。
もしあなたが第61回気象予報士試験の問題と解答をお持ちじゃなければ、まず気象業務支援センターの「気象予報士試験・問題と解答のダウンロード」でダウンロードしてください。
(過去5年分の試験問題と模範解答をダウンロードできます。)
では早速やってみよー!
XX年1月22日から23日にかけての日本付近における気象の解析と予想に関する問題です。
予想図の初期時刻は、いずれも1月22日9時(00UTC)。
問1:初期時刻の状況を把握する
【問題文】
図1は地上天気図、図2は気象衛星赤外画像、図3(上)は500hPa 解析図、図3(下)は850hPa と 700hPaの解析図、図4は925hPaと 850hPaの解析図、図5は館野(茨城県つくば市)の状態曲線と風の鉛直分布で、時刻はいずれも22日9時である。これらを用いて以下の問いに答えよ。
問1(1)九州の南の低気圧
【問題文】
22日9時の日本付近の気象概況について述べた次の文章の空欄(①)~(⑪ )に入る適切な数値または語句を答えよ。ただし、②は16方位、③④⑧は漢字、⑦⑩は下の枠内から1つ選び、⑪は1つの整数で答えよ。
ではいつもの穴埋め問題、やってみよー!
【穴埋め問題文】
図1によると、九州の南には前線を伴って発達中の1008hPaの低気圧があり、(①)ノットの速さで東北東に進んでいる。一方、東北地方には 1024hPaの高気圧があり(②)に進んでいる。
図1の地上天気図より、九州の南の低気圧は、①「35」ノットの速さで東北東に進んでおり、東北地方の高気圧は②「東(16方位)」に進んでいます。
【穴埋め問題文つづき】
九州の南の低気圧に対して(③)警報が発表されており、今後24時間以内に最大風速が70ノットに達すると予想されている。また、東シナ海には(④)警報が発表されており、この海域では視程が(⑤)海里以下になっているか、今後(⑥)時間以内になると予想されている。
九州の南の低気圧に対しては、③「海上暴風」警報が発表されています。
東シナ海には④「海上濃霧」警報。
海上濃霧警報が発表されている海域では、視程が⑤「0.3」海里以下になっているか、今後⑥「24」時間以内になると予想されています。
【穴埋め問題文つづき】
図2によると、九州の南の低気圧に伴い九州付近から日本海にかけて(⑦)状をした雲頂高度の(⑧)い雲域があり、この低気圧が発達期にあることを示している。
図2の九州付近から日本海にかけての雲は、⑦「バルジ」状です。(選択問題)
赤外画像で明るい白なので、雲頂高度の⑧「高」い雲域ですね。
【穴埋め問題文つづき】
また、破線で囲まれた関東地方から関東の東には、東西に広がる雲域があり、図1によると、この雲域の下に位置する東京では、全雲量は8分量の8で下層雲の雲量は8分量の(⑨)、気温は3°C、天気は(⑩)雪となっている。
図1によると、東京の下層雲の雲量は8分量の⑨「8」、天気は⑩「弱い」雪(選択問題)です。
【穴埋め問題文つづき】
図3(下)によると、九州の南の低気圧に伴う前線は、850hPa 面では温暖前
線は(⑪)℃の等温線に、寒冷前線は9°C~12°Cの等温線に概ね対応している。また、華北から日本海にかけて850hPa面の温度傾度の大きい領域がみられる。
トレーシングペーパーを使って、図3(下)に地上の前線(赤色)を重ねると・・・
850hPa 面では温暖前線に対応しているのは、⑪「6」℃の等温線です。
【模範解答】も
①「35」 , ②「東」 , ③「海上暴風」
④「海上濃霧」 , ⑤「0.3」 , ⑥「24」
⑦「バルジ」 , ⑧「高」 , ⑨「8」
⑩「弱い」 , ⑪「6」
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