【超短小説】年雄と小銭

年雄は缶コーヒーを買う為、自動販売機の前で止まった。

130円。

"高くなったもんだ"そう思いながら財布を開ける。

100・・・10・・・20・・・120円しかない。

10円足りない。

仕方がないので、お札を出す。

10000円。

自動販売機では使えない。

あと10円。

コンビニで崩すか。

近くのコンビニを検索。

・・・800メートル先。

遠い。

この暑い中、800メートル先は途方もない距離に感じる。

あと10円。

ワナワナしながら年雄は思った。

お金で買えないものは、身近にあるもんだ。

浜本年雄40歳。

小銭は余分に持ってよう。

あぢぃ!

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