【超短小説】年雄のパンツ
年雄は三日分の洗濯物を畳んでいた。
暑くなったせいか、洗濯がめんどくさくなり、三日も溜まってしまった。
畳むのもめんどくさい。
仕方なく畳む。
Tシャツとタオルばっかり。
その中にある年雄のパンツ。
なんだかヨレヨレだ。
3枚ともヨレヨレだ。
何年履いてんだ!
年雄はパンツに気を使わなくなった事を、寂しく思いながら畳む。
畳む。
畳む。
畳む。
・・・いや、もう捨てようぜ!
ヨレヨレパンツ!
買おうぜ!
パンツ3枚!
粘りすぎでしょ!
ヨレヨレパンツ!
パンツも頑張ったでしょ!
ヨレヨレなんだから!
年雄はパンツ3枚買う事にした。
でもせっかく洗って干して畳んだので、次履いてから捨てよう。
うん。
せっかくだから。
浜本年雄40歳。
ヨレヨレでも洗うと新品みたいなもんだし。
ね。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?