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2020/5/3 天国歌会百首会(自作18首)

5/3(日)に、天国歌会の百首会(1日で百首詠む会、今回の通称:大天国)に参加しました。
その時に参加者の方のお名前で物の名折句をしたので、自作百首のうちのその部分十八首を公開します。(頭回っていなくて少し微妙なラインのものもありますが、ご容赦ください)

大天国の人々

はやりやまい運び疲れた船体をあおあお拒み鎖港なしゆく

みなつきをこの手に埋めるようにして屋根裏なでる雨のリフレイン

校則の小さな文字を見落として寄り道ずるしてゆく楽しさよ

虹消えて去る人々を眺めてはゆっくり放つ小指のデコピン

すらすらと言いたいことも言えなくて的も外して海霧よ濃く

百年の孤独のなかに風葬を捧げられないうちんち家はね

あかねさす紫露草枯れてゆく、いいえどうぞの心のうろに

涼しげな雨に身体は満たされて眠りは永さのようでありたい

光より望みが早く来ようともまったく優しくなく列車揺れ

春の海流れ流れてあてのない旅人を待ち広島にゆく

償いの丘の丸さに沿う鳥の滑空をまだ覚えておいて

MCの名前にしてもだいじょうぶ? おかずとごはん ごはんとみそ汁

なんとなく入れもんほしい籠でもいいわたしがひとり入れるくらいの

あの日見たまだ色のない紫陽花を忘れずにいる 律儀、と笑う

力学のちからの話を聞いているその火のなかも遠い国また

しんみりと切り立つ崖のゆうぐれに飛来できない鳥のまぼろし

明け方の手にはほのかに雷の音のざわめき、古い湾岸を呼ぶ

やたらめったらまくしたてたる舌の根の正しさだけではしょうがないなあ

※詠み込んでいる音
aterazawa, chihane, chihiro, chizuru, dozono, hanagasa, hiraide, inooka, kazuto, lemon, matomo, misako, nakamoto, natuko, rein, takuya, tamada,
yamasitasho

感想

ソロ百首会は過去に二回したことがあるのですが、たくさんの方と一緒にするのは初めてだったので面白かったです。他の人がいると良い緊張感で、いつもより歌作るのが早くなりました。次回また機会があれば、雑談もしたいし、質重視でゆっくり作ろうと思っています。みなさんお疲れさまでした!ありがとうございました。


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