こだわっていたらすすめない。
朝、メールで実家から飼い犬の写真が送られてきた。
これはいいモチーフだと思い、実写の犬の特徴をつかみつつ、どうすれば自分のタッチに持っていけるんだろうと研究することにした。
でも、自分が思ってる特徴をなんとか描こうとするけれど、なかなか思うようにならず。どうしたもんかと考えては描いてみても、やっぱり決定的なものが出来ない。
メールを送ってくれた姉に一度送ると「かわいくないー」と一刀両断された。(姉は犬を溺愛している。ハードルが高すぎる!)
リベンジに何度か描いて送ってみたが、全然響かず。
濃いめの鉛筆でアウトラインがしっかりしたタッチで描いていたのだが、「そんな強い毛並みじゃなくて、もっと軽い感じでしょう」と言われた。
自分の画風すら定まってないから、ブレるブレる。
これじゃぁ表現までもたどり着かない。
昔はこんな感覚なかったのにな。
自分が「こういうのが観たい!」っていうのをただ描くことをしていたと思う。
しばらくラフを描いていたけれど、煮詰まってきたのでPCでのイラストに切り替えた。そして、もう一人真ん中の姉にも送りつけて意見を求めた。
姉「いいね!でも何だろ…うちの犬では…ない…かも」
傷つけないようにまろやかにしてくれたけど、サックリきました、似てないのね笑
ショックを受けていてもしょうがない。
そこからまた、輪郭やら顔まわりが白いやら、口元にちょび髭やら、いろいろ試行錯誤してやりとりしたけれど、0.5ミリを積み重ねてるだけで全然近づかない。
自分のセンスの乏しさに投げ出しそうになった時、姉から「麻呂みたいな眉毛」というワードが…
うむむむ。
表情を出すのに欠かせない眉毛…
でも私は、動物に眉毛を描くのが好きじゃない。ついでに服を着る動物もあまり好きではない。(聞いてない)
何となく、眉毛の存在は必要な気はしていた…
いやしかし!犬の自然な姿や佇まいで何とか表現できないか!と、固執していた。
いや待て…犬はけっこう顔で語るぞ…。
譲れないこだわりを抑え込みつつ歩みよった結果、片方にだけ申し訳程度の黒点の眉を描いてみる。
姉「黒じゃないー」
私「え!」
姉「ん?」
くそう。あともう少し歩み寄る。
眉毛を描いたら…ま、負け…。
夜も遅くなり、半ば諦めていたら姉から画像が送られてきた。
眉毛。
すとんっ(ふに落ちる音)
あ、しっくりきた。
うちの犬や。
散歩に行こうという時、おやつをもらえる時、久しぶりにあった時、こういう顔する。まさに。
翌朝、実家の姉に画像を送ると「これー!今まさにそんな顔してるよ。」だって。
この件から、自分なりに学んだこと。
「こだわりなんぞ捨てたほうがコミュニケーションがうまくいく」ってこと。
何だか力ぬけちゃう。
「ここだけは!」って思ってても、さして重要でないことくらいいくらでもある。今回のことで、自分がまだ殻を破りきれていないってことを思い知った。
***
ある有名オンラインサロンオーナーさんののVoicyを聞いてすっかり影響されちゃっただけなのだけれど、時代は「個」からまた「つながり」そして「もっと人を信頼し合う」という時代に移行しているという。それ、心の奥底で誰もが求めてきていた願望だよね。
自営業をはじめて2年、今のコロナショックを受けて日々”つながりがなきゃ溺れそう”という危機感を感じていた。この感じは、無視しちゃいけない類いのものなんだなってやっとわかった。(そしてその方のオンラインサロンに入ることを即決)
この時代を生きてる人たちと一緒に考えたい。そして行動しなきゃいけない。だから興味のある人は、つながってみましょう。
人生は勉強することばかりですね。
周りに感謝しながら、今日もいきます。
読んでくださり、ありがとうございました。