サッカーも学校の授業も基本的には一緒。

学校の授業は好きですか?

サッカーのトレーニングを考える上で、

いつも思うのは、

サッカーのトレーニングも学校の授業も、

基本的には同じだということ。

どういうことかというと、

例えば、学校の授業の場合、

1時間の授業で「身に付けさせたい力」というものがある。

これがいわゆる「めあて」や「目標」である。

そして目標に到達するために興味や関心を持ってもらうための「導入」というものがある。

次に、実際に活動する中で力を身につけていく、「展開」がある。

そして、最後に今日何をみにつけたかを確認するための「まとめ」というものがある。

そう、学校の授業というものは

先生の違いがあれど、

基本的には、

導入→本時の目標→展開→まとめ

小学生の算数で例えてみよう。

先生「ハラトシ君一人で買い物に行ったことあるかい?」

ハラトシ「ありません。」

先生「じゃあ、もしおつかいを頼まれた時、おつりの計算できるかな?」

ハラトシ「んー。できるかなあ。」

先生「じゃあ、頼まれた時に困らないように一緒に練習してみよう!」

ハラトシ「はーい!」

これが導入。

子どもが、その力を身に付けたら得をする!とか、知りたい!と思ってもらえる様に手伝うことである。

先生「じゃあ今日は買い物の時のおつりの計算方法を身につけよう!」

これが本時の目標。

今日のこの1時間でこんな力を身につけますよ。というお知らせのことである。

先生「じゃあ保護者からおつかいには250円のカレーのルーと、100円のにんじんと500円のお肉を頼まれ、1000円を渡されました。合計は何円で、お釣りは何円でしょう?」

ハラトシ「ええ。どうやるんだろう。」

先生「さあ、どうやって計算しようか。どうやら前に習ったことで計算できそうだね。」

ハラトシ「前に習ったこと…」

これが展開。

これまでに身につけた力やその日習ったことを実際に使って問いに答えていくこと。試行錯誤することや、新たな気付きや、経験をしていく。

ハラトシ「先生!できました!1000円から合計したものを引いたらおつりになりました!」

先生「そうだね。よくできました。今日の授業で何がわかった?」

ハラトシ「おつりの計算方法がわかりました。」

これがまとめ。

身についたことの再確認。人間は1度身につけたことはすぐに忘れる。確認や復習を行うことで、力が定着しやすい。

同じことがサッカーでも言える。

これから、例としてある監督と選手の練習での会話を書くので、

どこが導入、目標、展開、まとめかを考えながら見てみてください。

監督「ハラトシ。なんで君はパスを受けた後、すぐ取られてしまうんだい?」

ハラトシ「下手くそだからですか?」

監督「それもあるかもしれない。ただパスを受ける前にあることをすれば取られる可能性が下がると言ったら?練習してみたい?」

ハラトシ「え。そんな方法があるんですか!?知りたいです!!」

監督「よし。今日はパスを受けた後、取られない方法を身につけるぞ!」

ハラトシ「はい!」

監督「じゃあ、パスを受ける前に何をすると取られる可能性が下がると思う?」

ハラトシ「周りを見ることですか?」

監督「よく知っているじゃないか!じゃあ、そのことを知っていてなぜボールを奪われるんだい?」

ハラトシ「やっていないからです。」

監督「だよね。なら、できるように練習してみよう!」

ハラトシ「はい!」


1時間後…


監督「よし、じゃあ、実際に試合でできる様になったか、紅白戦で試してみよう!」

ハラトシ「よし、実際に試合で使える様に頑張るぞ!」


紅白戦終了後…


監督「どうだ、ハラトシ。今日の練習で何か分かったかい?」

ハラトシ「はい。パスを受ける前に、相手や味方の位置を把握しておくこと。そして、そのためにパスが来る前に周りを見ないといけないことがわかりました。分かってたつもりでしたが、実際にはやっていなかったことがわかりました!」

監督「おお、そうか。今日の練習では改善されたか?」

ハラトシ「はい!何度か上手く周りを見ることができて、相手に取られませんでした!だけど、忘れてしまうことがあったので、もっと練習しないといけません!!」

監督「そうか。そうか。頑張れよ!」

いかがでしょうか??

内容の違いはあれど、技術や、知識の習得には体系化された流れがあり、これに沿って日々、授業やトレーニングは行われている。

つまり、日々のトレーニングの目的を理解して取り組めるのならば、同じく日々の授業の目的を理解できるはずである。

なので、「どうせ数学苦手やし。」と思って投げ出すのは非常にもったいなくて、毎回の授業で、先生は何を教えようとしているのかを考えながら授業を受けてみよう。

その考える力、知識や技術を受け取る力を身に付けられことができるだけでも、日々の憂鬱な授業に大いなる意味が出てくる。そしてその嫌な時間がサッカー脳を鍛える大切な時間に変わってくる。

1日の中で、この力がサッカー練習の2時間だけでしか培われないのと、授業での6時間が+(プラス)され8時間培われるのとでは日々の成長率に大きな差が出ることだろう。

日々の退屈な時間を意味あるものに変えましょう!!


ありがとうございました。







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