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「1971 命をかけた伝令」のようなものを観た気がする

友人の間で「1917」という映画が非常に面白いと呟かれていた。あたかも自分が戦場にいるような臨場感に圧倒されるとの事だ。自分の中のベスト・オブ・戦場映画は長らく「プライベートライアン」なのだが、とうとうライアン越えか?また、あろうことか「パラサイト」よりこちらを見るべきという暴論まで飛び出す始末で、これを観ない訳にはいかない。

臨場感を楽しむには音と画質の良いIMAXレーザーで観るのが良いだろう。一般料金1900円にIMAXレーザー追加費用600円を加えて合計2500円。映画一本になかなかの出費だが、皆があれだけ面白いと言っているのだから面白いに決まっている。躊躇なく2500円の座席を予約した。

勇み足で新宿へ。最後にIMAXレーザーで映画を観たのは「ブレードランナー」だったか。追加費用を徴収しているだけあってやはりIMAXシアターは良い。スクリーンの下にある「お堀」みたいな空間や、勾配のキツい坂のような座席配置に気分が盛り上がる。

しかしまぁ、これは誰しも言うところだが上映前の時間が長すぎる。予告編のみならずスマホアプリの紹介、チケットの半券を見せると安く何かを食べられる、映画の撮影は法律で禁止されている旨の映像などを強制的、かつ半永久的に見せられる。流石に見飽きているのでスマホでも出して時間を潰せば良いのだが、周囲の者に「こやつ、映画の最中にスマホを見る輩なのかもしれない」との懸念を抱かれると困る。よってスクリーンに目をやるしかない。

そうして本編が始まる頃にはすっかり眠くなっているのが常なのだが、この「1971」。・・・じゃなかった「1917」は、映画までたどり着けなかった。本編が始まる前にすっかり寝てしまっていたのだ。

途中、臨場感溢れるIMAX爆音で飛び起きると誰かが戦場を走っている。ああ、おそらくこの男が主人公なのだろう。危険を顧みず前線を目指しているあたり何かを伝えたいらしいが、何せ冒頭寝ているものだからその何かがわからない。「命をかけた伝令」みたいなサブタイトルだったので、この「伝令」の内容がわからないともう取り返しがつかないのではないか。案の定観ていても話が繋がらず全然面白くない。退屈なので結局また寝て、IMAX爆音で起き、また寝て、IMAX爆音で起き、また寝て・・・を繰り返しているうちに映画は終わった。

何一つ覚えていない。


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