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先行研究が楽しくなった話

社会人大学院も1年目が終了し、2年目のプロジェクトが始まりました。
2年目も楽しんでいきたいなと思い、先行研究が楽しくなったきっかけについてまとめます。


私が通っている大学院

私が通っている立教大学大学院リーダーシップ開発コースでは、修士論文として「リーダーシップ・ファイナル・プロジェクト」を行います。
このプロジェクトは、科学知と実践知を統合してクライアントの人・組織課題に介入し評価する実証研究です。今はクライアントの課題に対応できるような概念を中心に広く探索を進めているところです。

楽しくなったきっかけ

以前はわからない中で模索する不安やとっつきにくさから、楽しさよりもやらなければという義務感の方が強かったように思います。しかし「著者の背景に注目して読む」ようになってから、文字を追う勉強モードから物語を読むような気分になってきました。

きっかけは、「はじめての哲学」のヨシタケシンスケさんの挿絵です。哲学を学びたいというよりも、ヨシタケシンスケさんの絵が好きでジャケ買いしました。笑
著作権の関係からこちらに載せることは難しく共有できないのが残念ですが、教室に哲学者が順番に並んでいて自分の前の人に向かって「そう思いますー!」「違うと思いますー」と主張しているイラストです。
(本当見てほしい…)

なるほど。たしかに。
これまでは「〇〇」という概念はこういう定義で~…という形で読み進めていました。しかし、一人ひとりが前の人に影響を受けて自分の主張をしているとすると…△△は誰に影響を受けたのか、誰に影響を与えているのか、なんでこれを研究しようと思ったのか…等どんどん知りたいことが出てきてまさに没頭。楽しくてしょうがない状態になりました。

思い返せば学生時代の歴史の勉強にはまった時もそうでした。〇〇の変があった等の史実よりも、伝記の方が好きで人物がわかってくると歴史を学びたくなる、という状態。私の学びスイッチは「人の物語」にあるようです。

著者がどんな生い立ち・背景で、だれの影響を受けて、何を訴えようとしているのか、注目してみると論文一つひとつが手紙…というと軽く聞こえるかもしれませんが血が通っているように感じるようになりました。
また、貴重な人生の時間を使って探求されたことへのリスペクトが生まれます。都合のいいように解釈したくないし、わかったふりもしたくない、という感情からちゃんと勉強しようモードにもなります。笑

今の先行研究の進め方

以前は一つひとつの論文をしっかり理解しようとしていましたが、今は一度読んでわからなくても参考文献や引用を遡ったり、著者のプロフィールを検索するようになりました。周辺が理解できてくると、論文の輪郭がでてくるような感覚?
そのため、私の先行研究進め方は人と人のつながりや時系列をとても大事にしています。またmiroを使って、著者の名前をつないで誰が誰に影響を受けている、与えているのかの一覧を作りながら進めています。
(Connected Papersもいいのですが、論文上のつながりに限定されてしまうので…)

ちょっと手間で時間がかかるかもしれませんが、「出自」の理解を促進する材料としてはいいのかなと今のところ思っています。(最初から作ろうとするのではなく、著者に注目していたらこんがらがってきたので整理した、のでタイミングもよかったのかもしれません。)

そんな感じで先行研究楽しんでます!(雑なまとめ)
学生アカウントで読めるうちにいっぱい読むで~

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