胆道閉鎖症の病気って大変なの？

胆道閉鎖症とは、胆汁の通り道である胆管が，生まれつきまたは生後間もない間に詰まってしまい胆汁を腸管内へ排泄できない病気です。(先天性です)

指定難病とは 

① 発病の機構（原因）が明らかでない。
② 治療方法が確立していない。
③ 希少な疾患である。
④ 長期の療養を必要とする。
⑤ 患者数が日本において人口の約0.1％程度に達していない。
⑥ 客観的な診断基準（またはそれに準ずるもの）が成立している。

出典：https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000084783.html

胆管に胆汁がつまると何が大変なの？

胆汁とは、脂肪やアルコール専門の消化液胆汁は肝臓から排出。
胆管を通って十二指腸に流れ、そこから尿や便として排泄されます。
もし、つまっていると胆汁が肝臓に留まったままになります。

よくお酒を飲みすぎる人が、肝臓を悪くしますが、実際は肝臓が悪くなってるというよりは、飲みすぎで肝臓がバンバン胆汁（消化液）を出しまくって胆管トンネルが渋滞しているというわけです。

胆管が渋滞しているので、ずっと肝臓に胆汁（消化液）は留まったまま、それが肝臓をどんどん破壊しているわけです。

どんな症状が出たの？

・皮膚や眼球結膜（白目）の黄染（黄疸） 
・白っぽい色の便（灰色がかった白色，クリーム色やレモン色）
 ・ 濃い黄色の尿がみられ 
・（病気が進む）お腹の右上に肝臓が硬く触る 
・お腹の左上にある脾臓も徐々に大きく外から触れるように
・ 胆汁が腸管内へ排泄さず，脂肪の吸収が悪くなる
・これと一緒に吸収されるはずのビタミン欠乏が起こり（ ビタミンＫ不足）出血しやすくなり，脳出血などを起こしやすくなる

 出典：https://www.nanbyou.or.jp/entry/4735

・黄疸

胆汁が肝臓に貯まるとすぐに目に出ます。
黄疸といって、目や肌が黄色くなっていきます。

といってもイエローみたいに極端な黄色ではなくて、皮膚は山吹色と茶色の間くらい。目はレモンくらいにはっきりと出る人もいる。

僕はレモンクリーム色くらいだった。
よく見ないとわからないくらい。

・かゆくなる

胆汁の中に胆汁酸てのがあって、それが血液をめぐるとかゆみを及ぼす。
胆管通れなくて漏れていくとそっちの心配もあるわけです。
かゆみの程度はあせもレベルくらい。

小学生の頃は黄疸が頻繁にあったから普通に掻いてた。
主に二の腕とか太ももを掻いてた覚えがある。

・胆管炎

これは別ページで詳しく説明するけど、肝臓が胆汁のせいで圧迫している時と菌が入ってしまい炎症を起こしている２つの要素が重なった時に起る高熱今でもこれはたまに起こる。

・うんちが白い

真っ白っていうよりは、クリーム色でした。
痛くもかゆくもないのですが、自分の便を見るのも見られるのも義務みたいなものだったので、羞恥心など皆無でしたね（遠い目）

手術について

胆道閉鎖症は生まれたばかりでお腹を切られます。

肉眼で確認しないとだめな病気だそうで、赤ちゃんに黄疸の症状があったら即手術に向けて開始。

だから物心ついたころからHARAKIRI女なわけですね。（ここ笑うとこ）

手術の出来栄えではこんな風になります。
胆管と胆のうは取っちゃって、小腸が代わりに胆管の役目を担うわけです。

これを、葛西手術といいます。（最初に編み出した先生の名前）
その後この手術で完治するか3分の1で運命が分かれます。

①手術後、順調に経過するタイプです。
葛西手術を行ってから1か月くらい経つと黄疸が正常化してきます。
遅くても3か月後くらいには黄疸が消失します。そして、それ以降も継続して安定した経過をたどることが多いようです。このタイプの子どもたちは、もう成人して、中には子どもが生まれたりしている子もいます。これらのタイプが約30％です。
②一旦黄疸は消失するものの、その後、感染などを起こしながら肝硬変へと進行していくタイプです。 この病気は感染を起こしやすいため、胆管炎を繰り返すことで、だんだん肝硬変へと進行していってしまいます。このタイプの子どもたちは、早い子の場合は2～3歳、多くは幼稚園や小学生あたりの幼児期から学童期に肝硬変が進んで肝不全となり、肝移植が必要になってきます。

③葛西手術をしても胆汁の分泌が悪く、黄疸が消えないタイプです。 このタイプの子どもたちは術後も肝硬変が進行していくため、1歳前くらいで肝移植が必要になってきます。

僕は14歳に移植したので、②のタイプでした。
よく38度の熱を出してちょくちょく入院してました。

あまりにも学校嫌いだからミュンヒハウゼン（わざと病気になるやる）かと思うかもしれないけど、自分の病気をわかりやすく教えてくれる人もいなかったし、調べることも知らなくて、「38度超えたら入院するから教えて」と親にいわれたから、熱が出るたびに入院してた。

当時も今も健康とか病気とか興味無い。「毎日点滴や検査で痛い目にあうのは嫌だ」って思うかもしれないけど、点滴や採血は悪気があって医者たちはしてない。でもイジメは悪気があってやってる。物理的に痛いのと精神的に痛いのは違う。健康な人間の方が怖いじゃんと思ってた。

— HARAKIRI女 (@yooriw) April 16, 2020

胆道閉鎖症だよっていう人に向けてわかりやすい資料貼っておく。

『胆道閉鎖症 パパ・ママ質問のお部屋 vol.1.0.』 国立成育医療研究センター

最終的には肝硬変冠不全になり、肝臓が使い物にならなくなったため移植へ。

ここからは手術枠になるから、別記事にします。