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音楽夜話。トラップミュージック虎の巻その1: ベース編

前回の投稿でVICE Japanの『noisey CHIRAQ シカゴの闇から生まれたドリル・ミュージック』という番組に衝撃を受けて ...と記載しましたが
今回はTR-808をシミュレートしたベースの作り方に関してシェアしたいと思います。

まずは以下の曲をお聞きください。
Chief Keefの『Love Sosa』という曲です。

ベースは超低音で、4拍目に4分音符でブーンっと鳴っているのが分かると思います。リズム的にはあまり有機的とは言えません。その代わりにハイハットが細かく刻まれていますが、リズム楽器であるはずのベースが、ここではリズムとはかけ離れた4分音符として登場します。

ベースがリズムを刻まない

というのがトラップミュージックの個性のひとつと言えます。


では、原宿マエストロの制作環境、Logic Pro Xでこれを早速再現してみましょう!

使用するのはLogic Pro Xの標準プラグイン『ES2』です。ここから『Analog Saw Init』を選んで、画像のように設定を細かく調整していきます。

実際のトラップミュージックのベースはTR-808のキックドラムのピッチを極端に下げて調整することで表現しているそうです。とは言え、TR-808のキックドラム音をサンプリングするっていうのはかなりハードルが高いので、今回は標準プラグインで再現しました。『昼中に詠う月』では全編このES2のベースを3拍目に4分音符で挿入することでトラップっぽさを表現しています。

トラップ好きの方々はきっと気に入ってくださると思うので、是非聞いてみてください!


ES2を用いたベース音作りの参考文献は以下のYouTube解説動画となります。


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