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#10 古民家暗中模索中 その5

DAY24 5月24日 のりちゃん来る

友人ののりちゃんが来るというので、家を案内する。
ついでに久しぶりにご飯も炊くことに。
今回は自分なりのミッションが密かにあった。
へっついさんを使用する際に必須の薪。
この間までは、実はもとさんやふうちゃんが、薪を少しくれたのと買ったものでまかなえていた。
けれども、素人が試行錯誤しながらなので合宿中にあっというまになくなった。
買った薪はさすがに火つきが早い。
それを燃やせばすぐ火がつくのだが、できれば、今後に備えて
家の周りで調達できるものでやっていきたい。
今回は新たに買い足すのをやめて、竹焼きの間にせっせと拾ってきた竹や木材を使うことにするのだ。なんとかあるものでやってみるのだ。

早めにいっていろいろ準備をしたかったのだが、のりちゃんの電車が遅れて結局
和歌山駅に迎えに行くことになったため、火にくべる準備がちゃんとできないまま。

今回の昼食は、白米3合に大根と鳥もも肉のお汁、そして家で作った茄子の煮浸しと糠漬け。
今回は少しでも手間を省くために、大根などの野菜類は家で切ってタッパで準備。
もも肉は冷凍庫から出すのを忘れていたため、カチコチのまま持っていく。

のりちゃんを迎え、家に着き、さっそく準備に取り掛かる。
まずはご飯のほうから火をつけることにする。
ご飯の水加減はこれまでの数回でなんとなく私の手でベストのラインがつかめている。
あとは火加減。
今までは買った薪を細く割いて新聞紙半分の上に数本置いて火をつければ
なんなく火が起こせた。
今回はその薪がない。
竹の小枝、調達したものは、桐、梅、樫の小枝。
これらをなるべく細かくして置いてみた。
・・・・。
だめだ。
格段に火つきが悪い。
そっか〜、そうなのか!!そういうことだったのか〜!
売っている薪は当たり前だけどよく乾いていて、ナタで難なく裂けてやりやすかったのだ。
拾ったものは、形もバラバラだし、最初の火つきが悪い。
それでも新聞紙を一枚増やして、枝の置き方を変えたり、なるべく木肌を剥いて何度かトライするとやっと火がついた。
拾った薪はカスカスのためにすぐ燃え尽きてしまう。
火の安定のために、今あるこれらの薪と竹をどのくらい入れるのがいいのかを火を見ながら試行錯誤。
おっと、お汁の火も付けねばならない。
今回のことを参考にして、薪の幹の部分をナタで割いて少しでもつきやすくする。
焚き付けのためと置いてあった紙類も多めに燃やしてみた。
ふむふむ。今度はすぐついた。
お菓子の箱はいくら紙でも燃えにくいものと燃えやすいものがあるようだ。
なんてことをやっていたらあっというまに30分はたっていた。

お米は順調にいっている。最近は匂いと煙と音でなんとなくわかるようになってきた。
前回の合宿の最終日は、おこげがたくさんできてしまい、ちょっと焦げ臭くなってしまったのだ。
今回はなるべく焦がさない。
煙が途絶えて、小さくパチパチ言いはじめると、慌てて火をお汁のほうへ移して小さなおきびにする。
このかまどは3つあるので火を移すとかこういうことができるのが便利なのだ。
なるべくなら先にご飯を炊いて、時間差で火を別のところへ移すのが
燃料を無駄に使わないと学んだのだった。

かまどはガンガンに炊いても最初はじんわりとしか反応しない、けれども
しばらくすると、なにかをきっかけにまるで地獄釜のようにものすごく煮立ってしまうのだ。
味噌を使うときには要注意。
しかし今回は鳥出汁。根菜類を多めにして煮立たせてもいいようにしておいた。
そのうち繊細な火加減とかもできればいいな。

さて、なんとかご飯もお汁もできた!
(残念ながら時間に余裕がなかったために写真類を一切撮らず。ごめん!)

のりちゃんおすすめのお土産の赤福餅を食べながら、すこし仕事の話もする。

家の中に風が気持ちよく通り抜けた。
そのあとのりちゃんがワークマン女子に行ってみたい、とのことで、早めに家を出ることになった。
駐車場から見える山を見て、のりちゃんが、向こうの山がすごく綺麗に見えるね。
あの山からこの家は一直線だから、御神体の山かもしれないね。と言った。

障害物がないからとにかく通り抜ける風が気持ちいい。
向こうに見える山はたしかに気になる。
名前を調べておこう。



しかし、久しぶりに来てわかったことがあった。
この家はそろそろ次のタームに来ている。
利用している二間は確かによくなったが、雨漏りで衰えが目立つ玄関、ゴルフバック、座布団、納屋に置いているものたちの存在が目立つようになってきた。

この二間しか目に入らなかったんだよね〜。


私の心の視野が少し広くなったのだろうな。
またあおぎしへ行く時が来たようだ。
まずは選別の日を明日に決めた。