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「小さな一瞬」を個人的に振り返る

こんにちは。Haraと申します。この記事では「小さな一瞬」を個人的に振り返る、と題してMyGO12thライブを見た感想を綴っていきます。普段ライブに行ったりアニメを見たりした後に記事を執筆することはないのですが、今回のライブがあまりにも良すぎて、この感情を文字にして形にしたいと思い立ち、今回記事を書いています。拙い文章があるとも思いますが、この記事を読んだ方とライブの興奮を共有できればなと考えています。

※正式名称は「MyGO!!!!!」ですが、この記事では一部を除いて「MyGO」表記としています。


全体を通しての感想

結論、このライブは「人生最高のライブだった」と思っています。理由は複数あるのですが、この場では三つお伝えします。

まず、「声出しありライブだった」ことです。私が音楽ライブに行き始めたのはちょうどコロナ禍真っ最中で、観客がライブを盛り上げる手段は手拍子だけでした。そのような状態でも自分にとっては新鮮で、ライブを楽しめました。しかし、声出しありのライブはもっと楽しいと友人たちが言っていたこともあり、声出しありのライブへの参戦をずっと楽しみにしていました。そんな期待を抱えながら、今回のバンドリ12thライブでようやく声出しありのライブに参戦出来ました。

ライブ中には、感情を声で表現できたことで、以前のでは消化できなかった感情を存分に開放出来ました。本当は言いたかったコーラスや、キャラの名前を呼ぶことなど、ライブの醍醐味とも言える部分を味わえた気がします。

二つ目は、「MyGOというコンテンツのライブだったこと」です。言い換えると、曲とストーリーの二つで構成されているということです。通常のアーティストのライブは「ストーリー」の部分がありません。メンバーの解像度はアニメの領域まで高まることはないのです。通常人間というのは、対象にストーリー要素があると対象に共感、好感を持ちやすくなります。その点では、アニメコンテンツの派生作品であるMyGOはその特性を存分に活かしています。(通販サイトに企業の創設ストーリーが載っているのもこれが理由です。)

ではMyGOのストーリーの何が好きなのか、といったところに具体的に切り込んでいきます。私は、MyGO、特に燈が持っている「非常に強い意志・感情」という点に惹かれ、このコンテンツ・ストーリーを追っています。特にアニメ10話ではこの点が顕著に現れています。燈は自分自身の「他のメンバーと再びバンドがしたい」という強い思いを行動に変え、崩壊していたバンドを再び結束させました。彼女は彼らを燈自身の言葉によって、半ば強引ながら再びバンドに引き込み、ライブでメンバーを号泣させ、「MyGO!!!!!」を再結成するのです。(バンド名が登場するのはこのシーンの後ですが、実質的にはこのときです。)この点については語りすぎると長くなってしまいますのでこの程度にしておきますが、とにかく非常に強い感情が現れているのがこのアニメの特徴です。他にも、メンバー一人ひとりが持っている、何かへの執着や失望、葛藤などが丁寧に描かれており、このアニメを深みがあるものにしています。誰もが抱えているものを非常に解像度高く描いているのが、このアニメの最大の特徴と言えるでしょう。

今回のライブではストーリーを良く反映したものになっています。特にライブの後半、後の項目で詳しく記述しますが、詩超絆ではそれが頂点に達しています。メンバー一人ひとりが舞台に集まってくる、というアニメの完全再現をしてくれました。誰もが感動したシーンが、今度は3次元の場面として眼の前で展開されている。あの瞬間ほど会場が一つになったことはないと思います。

MyGOの曲の歌詞は基本的には「燈の独白」といった形で作られており、非常に強い印象を与えます。曲は「燈の孤独」「メンバーへの感謝」という二つの面を軸として作られていると考えており、聞く度に心に訴えかけてくるものがあります。この歌詞がストーリーとの相互作用を生み、MyGOの魅力を生み、ライブでの感動を生んでいます。

そして最後は、「単純な曲の良さ」になります。私はバンドリの曲の中では「ロックバンドっぽさ」が一番現れているバンドだと思っています。音楽理論に関しては詳しくないので、一言で締めます。MyGOの音楽は最高です。

これらの要素が積み重なって、ライブは最高のものになりました。アニメのストーリーを背景にして、非常にメッセージ性が強い歌詞が、パンクロックのサウンドを伴ってこちらに向けられます。興奮した私は、内側にその興奮を溜め込むのではなく、声を出すという形でライブ会場に放ちます。そうしてライブ会場は一つになり、最高の一瞬が生まれたと考えています。

これからはライブ全体を前後半(音一会)に分けた上で、印象的なものをピックアップして、私なりの感想を語っていきます。

ライブ前半

開幕の無路矢

開幕の曲は無路矢だったのですが、MyGOの事前知識が少なく、TLでフォロワーさんたちが呟いていたほどの興奮は得られなかったです。ライブが終わり時間が立った今になって「ああもっと聞いとけばよかった~」と思っています。FFの方が興奮しているように、曲が進むごとに私自身のボルテージもかなり上がっていき、このライブ全体の狼煙を上げる良いきっかけになったと思います。

作ってくれたこの曲では燈と楽奈が際立っているのも無関係ではないでしょう。10話で燈が一人でライブを開いていたとき、最初に燈に寄り添ってくれたのは楽奈で、燈が自分の願いを叶えるための動き(本人がそこまで意図していたかはわかりませんが、)を行っていました。。言い換えれば、楽奈がいなければMyGOは存在しないともいえます。その二人がアニメが終わった最初のライブの開幕曲で表舞台になっているのも不思議ではないと思います。

私はどの曲なのか忘れてしまいましたが、燈役の羊宮妃那さんと楽奈役の青木陽菜さんが背中合わせになっている場面がありました。これは深読みしすぎかもしれませんが、この演出は、二人が感覚で繋がっているということを暗示していると考えています。演奏で寄り添ってくれた楽奈は、同じように背中をあわせ、感覚で彼女らが信頼していることを示している、そう考えています。

swim→音一会

swimはフォーリミで唯一知っている曲で、MyGOがカバーしていることは知っていましたが、実際にライブで聞いてみるとその人気を実感した気がします。サビで最高にぶち上がり、これ以上の盛り上がりはないかも、と思っていました。その前に影色舞というまた最高な曲をやったことや、前日のポピパでも二曲で区切りをつけた場面があったことがあり、一度小休止を挟むのかな、とSwimのラスサビ終了時に考えていました。

しかし、直後に音一会の演奏が始まり、本当にびっくりしました。というのも、ライブ前に音一会をヘビロテしており、ライブで聞きたい曲ではトップ3に入っていました。音一会をヘビロテしていた理由としては、「燈の歌詞」、「ギターの高音の気持ちよさ」の二点になります。特に、「ありがとう」という直球な歌詞は、燈の感情をアニメで追っていた自分にとって、その言葉がを曲で聴けるのは本当に嬉しく、今まで聞かなかったことを後悔していたほどでした。また、個人的に高音が曲中に入ってくる曲(ピアノなど)が好きで、この曲に関してもその範囲に入っていました。このような理由があり、音一会が演奏されるのを待ち望んでいました。

その曲がswimというバク上げ間違い無しの曲の直後に来てしまったことがあまりにも嬉しく、声を張り上げてジャンプしながら大喜びをしてしまいました。この時点で、曲を聞き終わった後にはこの瞬間を超えるのはこれ以降のライブで訪れるのか??とも考えていました。

ライブ後半

詩超絆→迷路日々

私がこのライブが最高だと考えた理由の一つ、「ストーリーと曲との相互作用」の真骨頂がこの場面です。
幕があがり、ステージ全体が暗闇に包まれた中で燈の独白が始まったときには、何が始まるのかわかりませんでしたが、右から青木陽菜さんがギターを持って現れたときに、これからステージ上で行われることを想像して大きな衝撃を受けました。目の前であんなに好きだったアニメのシーンが再現される、その興奮と期待とともに、ステージ上のメンバーの数は増えていき、ドラムの音をきっかけにして小日向美香さんが現れたときには、あまりの衝撃にブレードを振ることすら忘れてその場で立ち尽くしてしまいました。

そして目の前で始まる燈の独白。羊宮妃那さんの声にはいつもより力がこもっているように見えました。気づけば目の前にはアニメと同じ光景が広がっていました。何度もリピートしたその曲を、目の前で声優さんたちが演奏しているのを見ている、、、その嬉しさを噛み締めながら、曲はラスサビへと進みます。ラスサビでは、アニメと同じように羊宮妃那さんがメンバーの方を向いていました。あ、ここにはMyGOがいるんだ、あの五人のライブなんだ、、もはや感情の行き場所が分からず、呆然としてしまったと言っていいでしょう。アニメの完全なる再現をしている姿を見て、このライブに来て良かった。本当にそう思いました。詩超絆は、MyGOを象徴する曲であるとともに、MyGOの始まりの曲であること、メンバー全員が全力で演奏するその姿を見て、改めて実感しています。

感情を処理しきれぬまま、次の迷路日々が始まります。迷路日々は、「MyGOの現状、現実を受け入れても、どれだけ辛くても前に進んでいく」という決意を歌にした曲だと考えています。その前提に立つと、迷路日々が詩超絆の直後にあったのはある意味必然とも言えるでしょう。

何よりも嬉しかったのが、羊宮妃那さんがこの曲でもメンバーの方を向いていたことです。最後の挨拶での、「MyGOは振り返りながら進む」といった趣旨の発言とも重なりますが、つらい日々の中でも、みんなとともに進んでいくことを、始まりの詩超絆だけでなく、MyGOとしての日々を歌う迷路日々でも再確認してくれたことは、10話で大きな衝撃を受けた自分にとってこれほどに嬉しいことはないと思いました。MyGOの5人で一生続けて言ってほしい、そう願う自分にとって、この場面を見れたこと、最高としかいいようがありません。

焚音打

私がライブで一番聞きたかった曲はこの曲です。この曲はMyGOの活動を統括する曲であり、「MyGO」としての決意を表す曲でもあります。この文面だけ見ると迷路日々と同じような意味であるように思えますが、迷路日々はメンバーに焦点を合わせているのに対し、こちらはバンド活動そのものに焦点を合わせています。
元々種火はいつでも火がつけられるように、つけておく小さい火で、MyGOに言い換えると、MyGOの活動のコアである、なぜ活動を行っているのかを記した曲であるといえるでしょう。
そう考えるとこの歌詞に全員の名前が入っているのは必然とも言えるでしょう。もともと、目標ではなくあくまでも「一緒にやること」を第一の願いとしている燈が、メンバーの名前を入れても違和感はありません。

少し脱線してしまいましたので、ライブの話に戻ります。感動したポイントは二つです。

・このパンクロックの中で同じ熱になれるいまがすべて

この言葉がライブの全てを表していると言い切ってしまっても過言ではないと思います。観客一人ひとり違う人生があると思います。それぞれの大切なもの、抱えている悩みは一人ひとり異なっていると思います。偶然MyGOを知り、この会場に導かれた彼ら一人ひとりにMyGOは「それぞれの拳の中に握ってるものは違ったっていいんだよ」と前置きをした上で、「このパンクロックの中で同じ熱になれるいまがすべて」と伝えます。会場が一体となって、全く違う一人ひとりが一つの音楽の中で同じ熱、思いを抱いているいまの大切さを伝えるのです。この言葉はMyGOのメンバーが学んだことそのものです。この歌詞で取り上げられている一瞬は、MyGOにとってはまさに10話の詩超絆を演奏していた一瞬であったからです。すれ違いが大きくても、彼らは音楽の中でMyGOになれた。音楽が全てを受け止め、つなぎとめてくれることを実感して彼らは泣いた。焚音打はMyGOのメンバーが体験したこと、その価値を今度は観客である私達に伝えてくれるのです。

ストーリーに根拠を求めなくても、演奏をしている人たちとライブを聞いている私達は、同じ気持ちを共有している、そのことは確かに言えると思います。しかし、10話の詩超絆の中で、同じ熱を共有したMyGOだからこそ、この言葉がこれほどの重みとなって私達に伝わってくるのではないでしょうか。

・最後のコーラス
ライブの最後が焚音打で本当に良かったと思っています。会場の観客が一体となって、手を挙げながら、全力で声を出しました。ライブ前からこのコーラスをやりたいとずっと考えていたものの、この曲以前に積み重ねた感動を完全に後にしました。涙を流しながら、会場全体が一緒になっていた様子は、「このパンクロックの中で同じ熱になれるいまがすべて」、そして、ライブタイトルの「小さな一瞬」を体現していると断言します。

この曲が無かったらライブは完成しなかったと思います。それほどまでにこの曲には大きな価値があり、MyGOというバンドを象徴していると思います。今後もMyGOのライブで歌われ続けてほしい、と願っています。

まとめ

ライブが終わった後は完全に放心状態でした。終わってほしくなかった。このときほど強く感じたことはないと思います。いつもは早く帰らせてほしいなーと思いながら待っていた規制退場も、今回は少しでもこの会場にいさせてほしいという意味で捉えていました。制限がなければ、1時間でも2時間でもあの会場にいて、余韻を感じていたと思います。

あらためて、12th「小さな一瞬」を開催してくださり、ありがとうございました。恐らくこのライブは一生忘れないでしょう。たとえ今後どれだけMyGOに対する感情が変化しようとも、このライブ中、ライブ後に感じた感情は記憶に残り続けるはずです。「小さな一瞬」、一瞬から大きな、非常に大きなエネルギーをもらいました。このエネルギーを日常に振り向け、時々MyGOの曲から元気をもらいながら、生きていこうと思います。

ここまで長文を読んでくださり、ありがとうございました。




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