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アウトドアスポーツツーリズム

スポーツツーリズムの需要拡大戦略
 スポーツ庁は、スポーツツーリズムの需要拡大戦略の一環として、「スポーツツーリズムムーブメント創出事業」(2017年度)を実施しました。事業の柱となったのが、マーケティング事業、スポーツツーリズム官民連携協議会、そしてプロモーションの3つであり、マーケティング事業は「する」「見る」スポーツツーリズム全般がテーマとなり、残りふたつは「する」アウトドアスポーツ」が重点テーマとなりました。
 同事業がスタートする直前(2017年6月)には、鈴木大地長官が「アウトドアスポーツ推進宣言」を行い、その中で、①アウトドアスポーツは,豊かな時間をもたらす(スポーツで,人生が変わる!)、②アウトドアスポーツは,地域を元気にする(スポーツで,社会を変える!)、③アウトドアスポーツで,地域と世界がつながる(スポーツで,世界とつながる!)の3つの観点が示されました。
 最初の①はミクロレベルの観点で、年齢や体力に関わらず、複雑な技術やルールを習得しなくても実施できるアウトドアスポーツの強みを強調し、個々人が健康でアクティブなライフスタイルの実現を目指すことを意味します。②はメゾレベルの観点で、アウトドアスポーツに適した環境が多い地方部への交流人口の拡大と、それに伴う消費の喚起と産業の活性化を狙うものです。そして③はマクロレベルの視点で、日本が持つ自然資源の競争優位性を活用した、訪日外国人旅行者の拡大による世界との交流の促進を目指すものです。
 そこで以下では、スポーツツーリズムの成長領域としてのアウトドアスポーツについて、日本が持つ大きな可能性を探ってみましょう。

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