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言い訳のしようもないことなので

息子がゲームをやりながら、咄嗟に「しんでしまえ!」と言った。
私は低い声で、真面目に「あ?今何言った」と言った。
「なんでそんなこと言った」と続けたら、息子は何か言い訳をしようとして、「だってさ…」と言いかけたけど、暫く考えて「やっぱ言わないほうがよかった。もう言わない。ごめんなさい」と言った。

私は小学生の時にとても大切な友人を亡くしていて、人が死ぬとか、死ねとか、冗談でも言っていいことじゃない。人が死ぬって何も無くなるってことで、本当に遊びでいうことじゃない。と息子が小さい頃から口酸っぱく伝えてきた。

その切実さというか、死を扱うことの重さみたいなものは彼もわかってきているようだけど、年齢なのか周りの口も悪くなって来ているし、息子自身もふざけて「死」を取り沙汰することも増えてきた。
精神の発達に伴ってそういう時期があるのは自然だとは思うけど、それでも私は軽々しく死について言って欲しくなくて一々指摘している。

死に直面したり、近しい人の死をもってしか、その重さがわかることってないだろうけど、できるだけ経験したくないものだし難しい。
それでも言い訳を続けずに、自分の発言が取り返しがつかない、言い訳のしようもないことだって彼自身で答えに辿り着いたのはすごいことだと思った。

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