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エッセイ

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はらまさかず(原正和)のエッセイです。疲れたな、休みたいなと思った時に読んだら、心がふっと軽くなるようなエッセイを書いていきます。
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記事一覧

くじらのぷうぷう のこと

『くじらのぷうぷう』(はらまさかず・文、山本久美子・絵、イマジネイション・プラス)が8月…

はらまさかず
9か月前
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2023年 7月のことば

信用金庫の冊子『楽しいわが家』2023年7月号、表紙のことばです。 全国の信金さんで。無料で…

はらまさかず
9か月前
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どうして お話を書くか

どうして お話を書くか。 それが一番伝わると思うから。 民話とかグリムとかも、そういうもの…

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小さな不公平を探さない

梅雨の明けた蒸し暑い夜、 妻も娘も明日は早いからと寝てしまった。 真夜中、ひとり、与謝蕪村…

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「くまの子ウーフとお父さん」 はらまさかず

 僕には、もうすぐ4才になる娘がいます。僕が朝、会社に行こうとすると、いつも「また行くの…

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連載47 『赤毛のアン』 はらまさかず

 娘が生まれてからずっと、寝る前に読み聞かせをしてきた。幼いころは頬を寄せ合い、一緒に絵…

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「歌を歌ったわけ」 はらまさかず

 夜、仕事を終え、電車に乗って家に帰る。  そろそろ寒くなってきた。  駅からの帰り道、後ろから子どもの声が聞こえてきた。  「お母さん、なにか歌おうよ」  「えー、やだよ」 と、お母さんは言ったのに、子どもはおかまいなく、  「ど・う・し・て、君が泣くの」 と、歌いだした。すると、嫌だといっていたはずのお母さんも、すぐに、  「まだ、ぼくも泣いていないのに」 と、いっしょに歌いだした。  二人がさーっと、私の横を通り過ぎた。お母さんは自転車をこぎ、女の子は後ろに乗っている。

「人はみんな幸せ」 はらまさかず

 75才の父が会社を退職した。今年の4月末で辞めたらしい。11月になって母がようやく教えてく…

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「ほしがき」 はらまさかず

「ほしがき」 また、母から干し柿が届いた。 いらないって、言ってるのに。 なんでわざわざ送…

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「たくさんもらったら おすそわけ すこしだけでも おすそわけ」 はらまさかず

 学生の頃、母から干し柿だの、ぎんなんだの、いつも食べきれないほどの食材が送られてきた。…

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