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噛みごたえ・・・。焼肉の日の激安プルコギ。

知らなければよかったのに、Twitterか何かで8月29日は「焼肉の日」だと知ってしまった。そうなるともう晩ごはんには焼き肉が食べたくてしかたなくなってしまった。といって我が家の経済状態は決して今(今までずっと)裕福ではない。妻は叩き上げのシブチンである。「今日、焼肉の日らしいから焼き肉行こうぜ!」てなカジュアルなノリで一晩に1万円以上も食事に費やすことは許されない。1万円あったら一週間は食いつなげるのに、だ。

いやまあたまにはそういう贅沢も必要だと思うし、そんなときには満を持して朝から焼き肉にそなえて体調を仕上げてゆく。しかし今回はそのときではない、と踏みとどまり、近所のスーパーへバイクを走らせた(これがほんとのスーパーバイク)。

ご存じの方もいらっしゃるかもしれないが、我が家には「君んちの焼き肉」なる定番メニューが存在する。

我がnote屈指のバズ記事であり、多くの方にご支持をいただいて光栄です。

まず当然これが今夜のごはんの候補として脳裏をよぎった。しかしそれでは「焼肉の日」としてあまりに芸がない。芸なんか毎日の食卓に要るのか、という議論もありそうだが、もう少し頭をひねることにした。

と、一軒めに入ったスーパーでいきなり100g138円という激安豪州産牛肉切り落としに巡り合ってしまった。見るからに安いお肉という感じで、脂の甘みなんてものは期待できそうにないが、この価格は界隈でも底値と言っていいだろう。ここはひとつ韓国風のプルコギにしてみようっと。

そう言えば関西だけなのかなあ。よくスーパーの精肉コーナーで、ちょっと日にちが経って質が落ちてしまったお肉を、せいぜいおいしく食べてもらおうとプルコギのタレに漬け込んでリメイクして売っていますよね。買ったことはないけど。

プルコギに関しては以前も丼にしようと挑戦してなーんか物足りなかった記憶がある。

しかし教訓は得た。白ごはんに乗っけるには味が濃いめでないといけないのだ。今回はお皿で食べることにする。

コギをプルまでの道のり。

<なんちゃって即席プルコギ>
豪州産 100g138円の激安牛肉切り落とし・・・300g
ピーマン・・・3個
玉ねぎ・・・4分の3個(4分の1はすりおろし、2分の1は薄切り)
にんじん・・・2分の1本

醤油・・・大さじ2
砂糖・・・小さじ2
酒・・・大さじ1
ニンニク・生姜(すりおろす)・・・ひとかけ
ヤンニョムジャン・・・大さじ1

ごま油・・・適量

プルコギ03

ニンニク、生姜、玉ねぎ4分の1をそれぞれすりおろし、各調味料と合わせてプルコギのタレを作る。焼き肉のタレとか使えばこのタレ作りはすっ飛ばせる工程なんだろうけど、以前から書いているように「これ専用」っていう調味料は、使うインターバルが空きすぎて冷蔵庫に長期間居座るからキライなんだよなあ。結局使いさしで捨てたりなんかして、ムダが増えると思うのよね。

プルコギ04

激安肉は丁寧にトレイから剥がしてなるべく広げ、この液に漬け込む。最低でも20分。灼熱のシーズンだけど常温で置いておく。炒めるときに冷えていてほしくないのだ。玉ねぎの酵素で少しでも肉が柔らかくなるといいなあ、と祈るような気持ち。

プルコギ05

野菜は細長く刻む。写ってないけど玉ねぎの残りも薄切りにしてます。

いよいよ、コギをプル。

プルコギ06

もうあとは細かな留意点なんかなーんもないのだ。ごま油を熱した中華鍋(フライパン)に肉をどーん! 野菜をばーん! 漬け汁も全部余さず入れて、強火でグツグツ炒め煮に。で、完成!

やっぱり安いお肉は噛みごたえが最高。

プルコギ02

さあ、いじましいまでの「焼肉の日」を寿ぐ食膳。出来栄えは・・・というと、味わいは至極スタンダードで何の問題もない。きちんとプルコギになっている。我ながらこの味つけ、ちゃんとしてるなあ。

今回エノキを入れなかったのも味がボケない要因となったのかもしれない。冷凍エノキを入れるとどうしても全体に水っぽくなってしまうのだ。

だが、噛みごたえよ! 神よ、答えよ! なぜこんなにこのお肉は固いのか。食べていて顎が疲れるレベル。

幸い自分は鋼の顎を持っているのでグイグイ咀嚼していくが、逆に紙の顎の持ち主である妻は苦戦している模様。箸が進んでいるから味に関しては不満はないのだろうと思えることがせめてもの救い。

薄切りなのになあ。すりおろし玉ねぎ使ったのになあ。

このお肉、世間の人はいったいどうやって食べているんだろうと素朴な疑問が募る。

まあでも、それ以外は及第点。年に一度の焼肉の日、無理やり何とかやり過ごしました。ごちそうさまでした。

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