見出し画像

まるで1本の映画を魅せられたような

SEKAI NO OWARI(セカオワ)のライブツアー『深海』を鑑賞してきました。

セカオワのライブはずっと気になっていたものの、はじめての参戦。

2023年にオープンした Kアリーナ横浜 の視察も込みで行ってまいりました。


ライブ会場の感想

導線の不安

Kアリーナ横浜ははじめて訪れる会場。音楽ライブに特化したアリーナということでチェックはしていましたが、毎年ライブ参戦している推しバンドがまだKアリーナではライブを開催していなかったため、行く機会をうかがっているところでした。

そんな中で夫から、
「8月にKアリーナでセカオワがライブするみたいで、まだチケット取れそうだから行ってみない?」
と誘われ、行ってみることに。

このときたしか妊娠初期。妊娠7ヶ月のライブ参戦がどんなものなのかまったく想像つかないまま、チケットをゲットしたのでした。

結果からお伝えしてしまうと、ライブは問題なく最後まで楽しめました!

ただ、ライブの数日前から時間や段取りを確認していると、どうやらKアリーナは閉演後の駅までの導線がすこし問題視されているようで、、、(人によると思います)

オープンから約1年が経ち、現在はすこし改善されているという声も聞きつつも、「駅までに何時間もかかって、その間に具合が悪くなってしまったらどうしよう…」という若干の不安はありました。

事前調べが功を奏したのか、閉演後はスタッフの規制退場の指示に従い、横浜駅方面(激混み)ではなく、みなとみらい方面へ向かって歩いたところ、すこし遠回りではありましたが難なく駅にたどり着くことができました。

横浜駅直結の歩道橋(?)が開通したらさらにスムーズに帰れるようになると思うので、期待しておきましょう。

開演20分前に着席

これまでのライブ当日の過ごし方は、入場開始の1時間以上前に会場に到着し、グッズを見て、入場時間付近に入場、開演までの数十分を席で過ごす。
というような流れでしたが、今回だけは妊婦なので、あまり早く着いても疲れちゃうと思い、開演の1時間前に最寄り駅(横浜駅)に着くことを目安に出発。

行きは駅からも混んでいなかったので、すぐKアリーナに着きました。

この日は猛暑の3連休の初日。暑くて暑くて、ついついクリームソーダに手が伸びる、、、、

会場へ入り、お手洗いを済ませ(混雑)、座席に着いたのは開演20分前。わたしたちの席はLEVEL7(7階)のさらに24列目だったので、ずいぶんと上にのぼりました。

LEVEL7(7階)からの景色

もしかすると高所恐怖症の人だったらすこしヒヤッとするくらいの高さはあるんじゃないか。

そう思えるくらいKアリーナは縦に大きい会場でした。

公式サイト|シートマップより(https://k-arena.com/seat/)

設営されたステージを見ると、めっちゃ深海。
いまにも「コポコポ…」って水の音が聴こえてきそうなくらい深海。

昔からステージ演出に定評のあるバンドだから、それも楽しみにしてきました。

ライブの感想

声を聴いた瞬間に溢れた涙

18:00になり、照明が落ちて、演奏がはじまります。

ホルン(楽器詳しくないので間違っていたらすみません)の音色が響き渡り、ライブがはじまることが告げられる。

観客の「ワァーっ」という声に触発され、いまからの数時間がどんな素敵な時間になるのかと胸が高鳴る。

「“深海”へようこそ!」

テレビで聴きなれた、深瀬くんの高い声でライブが幕を開けた。

1曲目は『マーメイドラプソディー』。
なかじんくんって歌うまいんだぁ~、なんて聴き入っていたら深瀬くんのパートになって。彼の生歌が鼓膜を通った瞬間、脳が「泣こう」と指令を出す前に視界が涙でいっぱいになった。

泣くような曲調ではないし。
まだライブはじまって1分くらいしか経ってないし。
ファンと名乗れるほど彼らの音楽も知らずに参戦してるのに。

たまに、皮膚がビリビリと痺れるような、身の毛がよだつような、力強くて魅力的な声を発するアーティストがいるけれど、深瀬くんはそのタイプではなくて、ひとつの音色のようにスッと耳に入ってきて、脳にダメージを与えるような音だった。

セカオワファンの方々に「知ったかぶるな」と怒られてしまうかもしれないけれど、わたしの中では深瀬くんは、少年のまま大人になって現在もこれからも生き続けるキセキの存在で、弱さや脆さをアートに昇華しているところにとてつもない神秘性を感じているのです。

だから、そんな彼の存在を肉眼で確認できたことは、本当に貴重な経験になったと思う。しかも、おなかの中に命を宿したこのタイミングで。うまく言葉にできないけれど、とても感じるなにかがあった。なんだかとっても力になった。(語彙力)

「眠り姫」で止まらない感情

1曲目から目をうるうるさせていたわたしですが、4曲目の「眠り姫」で立てないくらい泣きました。

「眠り姫」はとても特別な曲で、友達がわたしにSEKAI NO OWARIを教えてくれたときに歌って聴かせてくれた歌でもあり、好きな人への気持ちを投影させて何度も聴いた曲でもあり。まさかはじめて行ったライブで聴けると思っていなくてビックリ&感動。あ、好きな人って当時の彼氏で、現在の夫なんですけどね。本人が隣にいるので余計に涙出ました。

しかも、あの曲を演奏するときって深瀬くんがSaoriちゃんのほうを見たり、椅子にふたりで座ったりするのデフォなんですか?その絵面が尊すぎてワタシもう無理でした。なんども泣きました。

4曲目にして大満足。「来てよかった」って心の底から思いました。

自然体なMC

セカオワのみなさんがどんなMCをするのか気になっていたのですが、とても自然体にお話しされていて素敵でした。

演奏全体を通してもだけど、かっこつけたり、お高く見せたり、そういうのが感じられず、彼らが信じる「音楽」「アート」を見せつけてくれている感じがして心が洗われました…。

あっという間のクライマックス

「素敵な人たちだなぁ」「すごいものを見せてもらえたなぁ」「人間ってこうあるべきだよなぁ」と空間に浸っていたら、『Habit』のイントロが流れてきて、

「これが最後です」

んええぇ?!もう終わり?!もうそんな時間経ってたの?!
ってびっくり。世界観に溺れていたらあっちゅーまに2時間経ってた。

そして控えめに言ってもHabitかっこよすぎた。

そのタイミングで胎動も急に激しくなった(笑)
ライブ前半はおとなしくしていて、後半の深瀬くんのMCでモゾモゾ動き出したと思ったら、最後のHabitで今日イチ動いてた(笑)そりゃあもうおなかが揺れるくらいボコンボコン。踊ってたのかな?(笑)

全力で盛り上がるとは異なる、深い感動を味わえるライブだった

アンコールもすべて終了し、会場の照明が明るくなると、夢の時間が終わってしまったことを自覚する。でもわたしはライブ終わりのこの時間が好きだ。

明るくなったステージを眺めながら、この数時間のことを反芻し、手を合わせる。まだがんばろうとか、わたしもこんな風にやってみようとか、そんなことを考えながら、素敵な音と空気に触れられたことに感謝する。
それができるのは最上級のアートに触れた直後だけだと思うから、とても大事な時間な気がしています。

書ききれなかったけれど、ステージ演出もすごかった。見たことないライトの使い方とかしていて、セカオワならではなのか、会場の特性なのか、はたまたそれらが掛け合わされたものなのか、ビギナー過ぎて理解が追い付いていないのですが、素晴らしかったです。

会場がグラグラ揺れるほどみんなでジャンプするような盛り上がる瞬間もあれば、会場中がSEKAI NO OWARIの世界観に包まれているような時間もありました。どの演奏、どの瞬間を切り取っても、どれも儚くて尊い、一瞬の夢の出来事のように感じられます。”楽しい音楽ライブ”を超越して、1本の映画を魅せられたような体験ができました。これぞ究極のアートなのでは。


最後まで読んでくださり、ありがとうございます。 よろしければサポートをお願いいたします。励みになります。