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全力疾走してたあの頃、箱の中の思い出

50メートル走って何秒でした?
わたしは8秒台の後半だったと覚えている。

速いと運動会で選手リレーに選ばれて、一番盛り上がる種目で全学年に応援されて走ることができる。
娘は6年間選手に選ばれた。息子は中学に入ってから速くなり、野球部の試合、代走の場面で登場することが多々あった。

わたしが最後に全力疾走したのはいつだろう。大人になってから全力で走ることなんて、アスリートでなければ機会がない。
思い出してみよう。

子どもたちが通っていた幼稚園は、順位もガッツリつける全力運動会をやっていたが、保護者と先生たちでチームを組んで走るリレーが子どもたちにも人気だった。
役員をやっていると選手に選ばれることがあり、一度だけリレーに出た。このリレー、毎年怪我人が出る危険なリレーなのだ。
お父さんが久しぶりに全力疾走、しかも、幼稚園児用でトラックが小さい。カーブが回りきれず足がもつれて転ぶ。そして最悪、捻挫など、運ばれる状況にまでなってしまうのだ。
わたしは準備運動で、足を入念にまわし、恥ずかしさを消し去るようにおもいきり走った。
周りには大勢のギャラリー、子どもたちは興奮して大声で応援している。
それなのに、走っているあいだ、わたしの耳には風をきる音だけ。異次元に来たような、不思議な感覚。太ももが悲鳴をあげるが、次にバトンを渡さなければ。本気の全力疾走、これが最後だった。

50メートル、短いようで長い。

なんで今日のnoteはこんな話題なのか。それはね、わたしの目に入った文字。

この小さい箱の中に、50メートルの長さが入っているんだよ。あの長さが、こんな小さな箱に!(何回言うんだ)
それだけ。

おやすみなさい。

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