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平安時代と繋がった瞬間、私は泣きそうになった

毎週楽しみにしているNHK大河ドラマ『光る君へ』は平安時代中期に『源氏物語』を書いた紫式部の生涯を描いている。
1000年も前の話でどこかフィクションのように思えるが、紫式部は実在していた人物で、『源氏物語』は今もなお読まれている。

遠い昔の人物のことを知ることができるのは書物や絵画しかない。
写真や映像が残っていない時代のことは、すべてどこか幻想的だ。

最近ちょっと気分が落ち気味だった私は、いつもその存在を信じ祈っている人物に会いたくなった。
彼もまた遠い昔、平安時代初期に実在した人物だ。
高野山金剛峰寺とのご縁から興味をもち好きになった「お大師様」こと弘法大師空海である。

上野の東京国立博物館で開催中の『神護寺 空海と真言密教のはじまり』展に行ってきた。
思い立ってすぐに行ける場所にいられることは幸運でしかない。


この展示で注目されているのは神護寺のご本尊の薬師如来立像と高さ4メートルの高雄曼荼羅だ。
その場から動きたくなくなるほど、圧倒され思わず手を合わせ真言を唱えた。東京まで来てくださりありがとうございます!

そんな素晴らしい展示のなか、私が最も心が震えた瞬間は空海直筆の書を見たときだ。
実際にお大師様が筆をもち字を書いているところを想像し、あぁ本当に実在したのだ、幻想ではなかったのだと、彼の存在を理解した瞬間だった。
ちょっと右上がりの字体のものもあった。
字のくせから気分まで伝わるようだ。
泣きそうになるほどビビッときてしまった。
本当にお大師様に会えた気がした。

暑いから外出が億劫になるけれど、今日は思いきって出かけて良かった。
心の栄養をいただいた。

展示は9月8日(日)まで、おすすめです。
私ももう一度お大師様に会いに行きたい。


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