年子3人忘備録10

[前回のあらすじ] 秋にイニシャルDが誕生し、いよいよ年子3人の子育てがスタートする。最初の試練はほぼ一家インフル感染を生き延び、、。

前にも記したが我が家はほどよい suburban のどこまでも続く平地にある。さらに徒歩圏内に大型ショッピングセンターが多数ある便利な場所だ。買い物の不便はなかったが、3匹連れの買い物風景は愉快だ。

歩いて数分の距離でも車移動は楽だ。問題は乗せ下ろしだ。0、1、2歳をチャイルドシートに乗せるだけで汗が出る。店につけばまずカートを用意し、0歳はおんぶ、1歳はカート、2歳は歩きで対応してもらう。2歳がそんなに歩けることもなく、普段の買い物を車で行うのは逆に効率が悪かった。

車の次は自転車だ。前に1歳、後ろに2歳、0歳はおんぶ、漕ぎ手を合わせて合計4人で自転車に乗る。雑技団さながらの姿は想像するだけで面白いが、本人はいたって真面目に買い物を遂行しようとしているにすぎない。買ったものはハンドルの左右にぶら下げるしかない。だいぶバランスは悪い方法だった。

最終手段はベビーカー3人乗せである。縦型の双子用ベビーカーの後ろに0歳、前をフラットにして1歳と2歳を座らせる。買い物かごはベビーカーのS字フックに引っ掛けることができ、バランスも悪くなければ余計な乗せ下ろしもない。重量オーバーで操作も大変ではあるが実は一番楽な方法だった。

某米国資本大型会員制倉庫型店での買い物は厄介だった。行かなければ良いのかもしれないが、年子3人を育てる上で母に必要なストレス発散である。ベビーにとっては全く面白くない、しかも混雑している場所で起こる事は「帰りたい」と「泣」である。数年後はもれなく走り回りもっと面倒なことになるのだからカートやおんぶで固定されている間はかわいいものだ。

日常で大変なことは買い物だけではない。夜になるとやってくる恐怖の風呂タイム、これもまた滑稽である。

イニシャルDは秋生まれのため、季節はどんどん寒くなる。まずやらねばならぬことは、部屋を充分に温めることだ。浴槽は10センチ程度の泡風呂を作る。まず全員全裸になる。次に脱衣所に座布団を用意し0歳を置く。1歳と2歳を浴槽に入れる。そして0歳をピックアップし10センチ程度の泡風呂にほんの数分4人で入る。0歳を洗浄し脱衣所で衣服を着せる。1歳2歳を浴槽から出し母もまとめて洗浄、風呂場で簡易バスローブを着用し、脱衣所の0歳をピックアップしリビングで1歳2歳の着替え。この工程を15分かけず終わらす。

神業かもしれない。

イニシャルDが寝返りやはいはいをするようになってからは、置き場所を脱衣所からリビングに移動した。その間母は常に全裸で家を走り回ることになる。「溺れさせない」「風邪を引かせない」「ある程度清潔にする」この3点に徹底的にこだわった手順を開発したが、これも喜劇だ。

イニシャルDも歯が生えるのが早かった。完全母乳の母の身にこの後悲劇が起こる。。

つづく

次の更新はなるはやを目指します。


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