『チヨの森④』子どもサスペンス劇場
第四章 出発
明日、もしかしたら、この世とのさよならかもしれません。
この三十年あまりの間、ひたすらだんまりを決め込んでいた森に行くのです。森は一体、何を隠し、そして溜め込んでいるのでしょう。大げさだけれど、そのくらいの気持ちで夜を明かしてしまいました。
これが、徹夜というのでしょう。興奮して頭の細胞が無駄に活性化して、どうしても目を閉じることができませんでした。
授業の時も、このくらいの集中力があったらいいのに・・・・・・。
こんなことは、今まで十一年間生きてきて、初