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2014年 日本縦断キャンプツーリング 11日目
2014年5月3日(高知)
早起き
6時に目が覚めた。風が少し冷たいがいい天気だ。昨日汲んできた四万十川源流の水でコーヒーを沸かして朝日を見ながら朝食を取っていると、一人、二人と起きてきて朝食の準備をはじめている。早起きしたのもあって他のライダーより先に出発。みんな手を振って見送ってくれた。
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高地といえばカツオ
国道33号をいの町の方へ向かった。途中のローソンで休憩をしているとジムニーに乗った女性の方から挨拶された。「高知名物のカツオのたたきは絶対食べた方がいいですよ」と言われる。「鹿児島も枕崎はカツオで有名なので、食べ比べしてみます!」とは言ったものの、待てよ、食べ比べ出来るほどカツオのたたきを食べた記憶がない。鹿児島に住んでいると地元のスーパーで普通に黒豚が売っているので、ついつい黒豚を買ってしまう。いや、新鮮で安いんですよ、本当に…。と、お国自慢してしまっていた。
欲張りな予定
仁淀川橋を通るとゴールデンウィーク恒例らしき「紙のこいのぼり」を川に浮かべている最中だった。ここから市街地を抜けて国道195号を走っていけば剣山スーパー林道の西側入口へ辿り着くのだが、せっかく早起きをして時間もあるので、仁淀川橋から国道194号を北上して川窪芥川線を走り、国道439号を東へ進み、楮左古小檜曽林道を抜けてスーパー林道を目指すことにした。なんという遠回りであろうか。
この時点で、これはただの理想であって、この予定通りにはいかないだろうと薄々感じていました。知らない土地で欲張った予定を立てると、すぐ破綻しますからね。
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川窪芥川林道
国道194号を北上する。途中で名越屋沈下橋があったので渡って遊んだりしながら、多少迷子になりつつ川窪芥川林道へ入った。出口付近に直進と橋を超える分岐があり、直進すれば出口なのは分かっていたが、橋を通った先を見てみたくなり、橋の道へ進んだ。林道にしてはやたら手入れされている道で、しばらくすると民家が見えた。ちょうど洗濯をしていた女性の方がニコニコとしながら近づいてくる。橋を渡らず直進すると出口があることを教えていただく。出口じゃないのは分かってて来ていることは言えずにいた。
林道だと思ったら民家の道だったというのはよくやってしまうのだけど、知らぬ土地でやってしまったのもあって、妙に恥ずかしかった。
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瀬戸川渓谷
林道の出口で地図を開いて確認していると、大川村から大峠を超えて高知神社へ抜ける林道があったので向かってみることにした。瀬戸川渓谷への分岐で案内板が見えたので眺めていると、軽ワゴンの方から声をかけられた。ちょうど昼時だったので、菓子パンの売っているお店がないか聞いたところ、大川村まで行けばあるとのことだった。
大川村へ向かう橋の途中にある渓谷がすごくきれいだったので、思わずバイクを止める。水が透けて川底の岩まできれいに見える。ふと、唐人駄馬でライダーから貰ったカップラーメンを積んでるのを思い出し、パンを買いに行くのをやめてカップラーメンを食べることにした。どうせなら景色のいいところで食べようと思い、瀬戸川渓谷へ向かう。この時点で今日立てていた予定は諦めた、というか、気にも留めずに走っていた気がする。予定より昼飯の方が大事ですから。
案内板をよく見ると展望台というのがあったので行ってみることに。展望台から渓谷がよく見えた。川から展望台まではかなり高さがあるのだが、川底の岩が透けて見える。これには感動するしかなかった。展望台の先にも道があったので行ってみると一本の桜が見えた。まだ咲いていたのか・・・。そう思いながら進んでいくと桜並木になっていた。思わずバイクを止めてタバコに火をつける。こういう時に吸うタバコは最高においしい。タバコを吸い終えてさらに進むと稲村ダムに突き当たった。せっかくだから景色の良いところで昼食を食べたいと思い、桜並木の近くに椅子とテーブルがあったのを思い出し戻ることにした。
桜並木につくとマイクロバスが停まっていて、登山客を迎えにきていた。ベンチとテーブルは登山客が使っていたので、別の場所を探そうとするけど見つからない。仕方なく休憩が終わるまで待つ事にしてベンチまで戻り、バイクを止める。登山客の方が数名寄ってきてキャンプ生活のことなど聞かれ、質問攻め状態になった。鹿児島から北海道に行く予定だと言うと、かなり驚いた様子で、がんばってと励まされた。心のどこかで諦めそうになっていた宗谷岬も応援されると不思議とがんばろうと思えてしまう。マイクロバスが去った後にお湯を沸かしカップラーメンを食べた。こういう所で食べるカップラーメンは最高においしい。
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一の谷脇の山林道
今日は来た道を引き返してばかりだな。そう思いながら地図を開くとすぐそばに景色がよさそうな舗装の「一の谷脇の山林道」があったので行ってみることに。崖からの眺めは吸い込まれそうで怖いほど絶景が広がる道だった。思わぬところで良い道を走れたと満足して走っていくと、未舗装の「脇の山林道」というのを見つけた。少しだけ走ってみようと進んでみる。ところどころ景色がよく。この辺りからもっと景色がよくなりそうだと思った頃に、通行止めのゲートがあり引き返すことに。
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帰全山キャンプ場へ
林道の出口でキャンプ場を調べ、本山町にある帰全山キャンプ場へ行く事に。県道17号を走って行くと、途中で見覚えのある軽ワゴンが前を走っていて、その車に先導されるように走っていく。途中の信号で軽ワゴンが停まったので、追い抜く際に運転席を見るとパン屋を教えてくれた方だった。手を振って挨拶をして先を急いだ。
公衆トイレに寄りタバコを吸っていると軽ワゴンの方に再度会う。パンが買えたのか聞いてきたので、カップラーメンを積んでいたのを思い出して昼食はなんとかなりましたと伝えると、よかったと言い去って行った。気にかけてくれていたみたいだ。
県道17号を抜け本山町にある帰全山キャンプ場へ。途中のスーパーでカツオのたたきを買ったけれど、ちょうど高地県でカツオの不漁が続いていたらしく、売っていたのは鹿児島県産だった。それはそれで食べてみたかったので買っておいた。
ゴールデンウィークということもあり、キャンプ場はライダーのテントが並んでいた。少し空いてるスペースにテントを張り、カツオのたたきで夕食をすませた。今日はなにかと引き返す日だったけど、キャンプ場は剣山へ少し近づいたことだし、5月だというのに桜が見れたので良しとしよう。
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