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生産性とは何だろう

有効求人倍率は令和5年10月の時点で全国平均が1.3倍と相変わらずの人手不足が続いている。

ちなみに、僕が住んでいる地域は求人の受付地別で1.41倍と非常に高く、就業地別だと1.57となり全国でも10番以内に入る。

仕事を探している1人に対して1.57社の事業所が「うちに来てくれ」という異常事態は、少子化の流れを受けて、これからも加速していく。どの産業でも働き方改革を進めていかなければ、人手不足で事業の存続もままならないということだ。

さて、国は働き方改革と生産性の向上はセットだという。それはそうだろう。時間外労働が減り、年次有給休暇の取得率は上がり、結果的に年間の総実労働時間が減って、業績も減った(落ちた)では、本末転倒だからだ。

じゃあ、この「生産性」とはどういうことだろうか。このような、わかるようなわからないような言葉は人によって捉え方が異なるので、語る時には定義が必要だ。

ちなみに、経済産業省の補助金で使われる計算式と、厚生労働省の助成金での計算式は違う。さらに日本生産性本部は「生産性とは、生産諸要素の有効利用の度合いである」と定義している。

僕は、タイムマネジメントにおいての生産性を
「得たい成果と投入した(使った)時間の割合」と考えている。

この定義で生産性を上げるためには、なるべく少ない時間で、より高い成果を上げることになる。しかし、そんなに簡単なものでもない。

僕が考える生産性が上がらない原因は3つある。


1つ目は、得たい成果が明確になっていないということ。

どういう状態が理想なのか、何をしたいのかがはっきりしていないと時間が分散されるので当然ながら成果は出ない。ここが曖昧な人は驚くほど多い。


2つ目の原因は、得たい成果とアクションがズレているということ。

3か月で5kgのダイエットをしたいのに、1か月に3回もケーキバイキングに行くようなものだ。

大袈裟に表現したが、こういう計画を作る人は案外少なくない。資格取得のために勉強しても、それが得たい成果につながっていなければ(全くの無駄とは思わないが)そもそも頑張れないはずだ。

ズレを確認するためには、定期的に手を止めて修正する時間が必要。まあ、現にやっている人、できている人に聞くのが一番早い。


3つ目の原因は、分母が足りないこと。

投入する時間が少なすぎるので、成果が出るところまで行きつかないのだ。このケースが一番多い。

スケジューリングによって時間を確保すること、アクションの確実な実行、そして習慣化と様々な手法がある。


成果を出すには、ある程度は時間の総量が必要だ。なんでもかんでも時短が正しいわけではない。

そして確かに時間の長さは価値に変わるのだが、これも誤解しやすい部分なので明確にしておく。ここでいう時間の長さとは長期的にコツコツと積み重ねた時間という意味だ。


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