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軽度聴覚障害の私の就活日記ー完ー

前回日記を書いてからだいぶ時間が経ってしまいました…。
沢山の大人に出会って絶望したり、傷ついたり、ときには喜びもあったり

就活って色んな意味で生涯忘れられない経験になったと思います。

就活終わったタイミングで更新するつもりだったけど、あまりにも濃度の高い経験すぎて書けませんでした…(笑)
今は一年社会に出た事で整理出来たので書きます!!
(めっちゃ長くなりました。。お暇な時にぜひ…)

目次
1)軽度難聴の私の就活実体験
2)就活でぶつけられた現実と残酷な事実
3)軽度難聴者=私という評価をする社会
4)奇跡的に出会えたいい大人
5)就活って人生を変える大きなきっかけだよね

1)軽度難聴の私の就活実体験談

就活が始まる…!となった時。
自分自身で結局やるしかないと思って(前回の就活日記➀を参照)頑張ってきました。
初めてある企業の説明会を参加した時、この会社意外と風通しいいなあと思ってそのまま1次面接進みました。

1次面接では、2時間半幼少期から現在に至るまでの話と耳の事を聞いてきました。
そんなに話したのに、言われたことは「耳の事で…僕らでは力になれないし、今までそんな子がいなかったからごめんなさい。」でした。
2時間半も自分の事を話したのに、結局耳の事で落とされるという…。

ちゃんと「貴重な機会をありがとうございました」と言えた私は偉かったなあと今では思います。(しっかり傷ついた事伝えても良かったのかもな…。口が裂けても言えない自分の弱さを痛感しますね。)

私という人を何も知ってもらえなかったし、それくらい耳のことが大きく届いてしまった辛さがすごくありました。
何より、等身大の自分で、しっかり言葉に乗せて自分を伝えたのに耳だけなの?ってなるのってものすごく違和感しかなかったです。何も取り繕わずに言うと…その人のことを恵まれてるなと思いました。家族の可愛いエピソードを話してその場を和ませようとしてくるその人間性に心底ドン引きしてしまった…そんな日でした。

帰り道。

会社から出た後、少し離れてから親に電話をかけ泣きながら帰路についた事は今でも忘れられないです。あまりに辛すぎたな…と今でも胸の奥が痛くなります(笑)

1個目がそんな感じだったので、他ではそんなことないかな~と思ってしまいましたが…。引きが悪く8割方そんな風に言われて落とされるという現実がありました。
でも、1か所目以外は耳とプラスして適性がないことを伝えてくれたものの結局耳が理由ですか…となる苦い就活となりました。(つら!)

今就職した場所は④でも触れますが、とってもいい出会いで奇跡的に身を置くことが出来たので良かったかな~といまは思えています。(結果論)

2)就活でぶつけられた現実と残酷な事実

就活では上記にも挙げたとおり、どんなにこんなところに魅力を感じたとか、こんな強みを生かして貢献できますとか書いていても人柄より耳の事に関心を持つ大人が多くいます。それはとっても心にのしかかる現実です。

就活って自分の人生において、とっても大事な分岐点になるから本気で挑む事が多いですよね。
だからこそ、その事実がとても辛いなあと感じてしまうし、私という存在の価値のなさを言われていないのに耳の人というレッテルに振り回されて本気で挑んでも無駄…ってなってしまいました。

実際の就活では、耳の事をやっぱり把握したいし嘘をついては会社にとってもメリットがある人なのか判断しかねることはあるためちゃんと伝えることは必須だと思います。

でも…言いたくないなあと思ってしまうくらい担当者は無自覚に鋭い刃をぶつけてきます。
その事実はきっと知らない誰かを傷つけてるのかもなと知ってほしいですね。経験者にしか感じない刃だから理解してもらえないと思ったり。

就活においては、こういった事は当たり前と思う事で気楽に就活できるかもしれないよと過去の自分に伝えてあげたいです。

それでも、誰かもっと優しい人はいないのかな?そんなにいないものなのかな?と思ってしまうくらい残酷ですね、社会は。
と諦めたくなりますね。切ないな。

3)軽度難聴者=私という評価をする社会

就活して感じたのは、軽度難聴者の○○さんと思われてしまう事が多いことです。普通の就活をしている人なら、こんな一面がある人なんだなあって思ってもらえるし評価してもらえると思います。
私の場合は、面接前に「聞こえが悪いため、すこし大きめな声でゆっくりお話ししていただけますでしょうか?」と伝えていました。
それを伝えないと会話にならないこともあったので(ぼそぼそ話す人が多くいたから)言わざるを得なかった…です。

そのためか、耳の事を深堀され、なんとなく面接が始まる…なんてことが多くありました。それは起こりうることなので仕方ないとは思います。

でも、それが当たり前にそう言う質問をしても良いということが根付いてしまっていて、そこに深く関心を持つ大人で溢れている社会であることはすごく寂しいし悲しい…です。
面接時間って限られてますよね。そんな限られた時間に充てられた耳の質問の多さに、自分の価値とは?何なのだろうか。疑問が膨らみますね。
今も、心のどこかで大多数の大人ってそうやって無自覚にしてしまうのだろうなと思ってます。

言わないだけで、ものすごく心に刺さってぬけない魔物がずっと私の心と頭を支配しているのかもしれません。時間かけて癒すしかないのかな。と

いい大人って本当にいないだろうなあ、とより絶望もした気がします。

少し条件付きなだけで普通の人とはなにも変わらないはずなのに。不思議ですね。

4)奇跡的に出会えたいい大人

今働いている会社では、そんな冷たいことを言う大人はいませんでした。
説明会で「聞こえが悪いため、すこし大きめな声でゆっくりお話ししていただけますでしょうか?」と伝えたらどう接したらいいかな?って聞いてくれてあとは普通に接してくれました。

1次面接では何も事情を知らない人に私の口からではなく、その場で伝えてくれて、いわゆる健聴者と同じ面接をしてもらえました。
10か所近く面接をして初めての事だったのですごく感動して、親に泣きながら喜びの電話報告をしました。
家に帰る前に伝えたくなるくらい当たり前のことをしてくれる大人に出会えてうれしかった。
ここなら、きっと私自身を見てくれる。そう思えたのです。

直属の上司は、「誰かしら何か事情はあるから。それがたまたま耳の病気なだけだから助け合っていこう(ニュアンス)」といつも伝えてくれます。

たまに、沢山の大人に出会った時怖くなって涙が出そうになる時があって。耳のことでああでもない、こうでもないって本人の前で言わないだけで思ってるんだろうなと無意識に考える癖がついてしまったからです。あとは、耳鳴りが一日中なっていて調子が悪い時早上がりしたりするので罪悪感にかられて思わず不安にかられて泣いちゃう…なんてこともあります。

そうやって自分自身を包み隠さず出して、上手く受け入れながら、会社にいる優しくていい意味で関心を持たずに私を見てくれる社内の皆さんに甘えています。

そういった環境に身を置けて、ものすごくありがたいなといつも思いながら、毎日言葉にして感謝を伝えながら協力を頂いて自分の個性を大切に過ごしています。
課長と働いてから出会ったメンバーに出会えて本当に良かった。

自分を見てくれる会社に身を置く!と基準を作れたのは苦い経験をしたから。二度と経験はしたくないけど、奇跡的にいい大人に出会えたのは自分を殺す事にはなってしまったが結果的には良かったと思います!!!

5)就活って人生を変える大きなきっかけだよね

就活って他の人はこんな感じなの??と思う事は今でもありますが。
就活ってすごい今の自分の基盤を作る大きなきっかけだなと思います。
いい意味ですよ!いい意味で、こんな大人にならない様に柔軟で優しい大人になろうと思えたきっかけになりました^^

就活はとんでもなく辛い思い出になってはしまったけど。
自分にとって耳は自分を守る大切な存在になってたんだなと実感するきっかけにもなりました。
耳の事を正直に伝えたから、自分自身を見てくれる大人に出会えたわけで。

多分隠して就活をしていたら、自分が選択した環境に対して後悔しかなかったかもしれません。
そう思ったら沢山傷を負った方がいいのかなって思えました。

そういった傷を誰かに相談出来ていたら。そういった場所は障害者手帳所持者にはあります。でも制度の狭間に置かれている障がい者にはありません。
だから一人で頑張るしかない。
すごく孤独だなと感じました。

いつになるか分からないけれど、私がそういった人の拠り所になる場所を作れたらいいなと思っています。近い将来絶対作りたいです。

私はどんなに傷を負ってもいいけど。他の誰かにはその傷を痛み分けできるくらい私が力になってあげられたらいいなって思います。

こんなに長くなってしまいましたが…読んでくれてありがとうございました。一人でも心が救われたりしたらいいな…そう思ってます。

辛かった時の自分へ
幸せになれる未来はあるよ。大丈夫!
でも、いい大人ってどんな大人だと思う?


私より



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