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12月8日にすいとんを食す

今日12月8日は、大東亜戦争開戦日です。いつもは太平洋戦争といっていましたが、本来日本では、大東亜戦争といっていました。太平洋戦争という名称は、戦後GHQにより変更させられたものだそうです。

今日12月8日の新聞で初めて知りました。というわけで、今日からは大東亜戦争ということにしました。

閑話休題

我が家では、この日はすいとんを食べます。12月8日と8月15日、毎年変わらぬ習慣になっています。家族ですいとんを食べる、するといつも必ず同じ話題になります。

亡き父は、終戦の年には、13歳で中学生でした。育ち盛りに食糧難だったので、食に対する思い出は強烈だったようです。すいとんを食べるとき、いつも同じことを言ったものです。

このすいとんは美味しい。これは美味しいから別物である、と。

当時のすいとんは、味も素っ気も、具もない飽き飽きするようなものだったそうです。今のすいとんは、白くてつるつるですが、当時のものは、黒くてざらざら。それが、うす~い汁に少し浮いているものでした。

また、油もないから、灯りをとるのは、クジラ油で、燃やすと嫌な匂いがしたそうです。

だから、父は一生クジラを食べるのを嫌がってました。

さつまいもも、ザラザラで、甘みも何もないものだったそうです。どうも、飼料用のさつまいもを栽培して食べていたらしい。

そして、食べ物が悪いから年中お腹を壊していたそうです。食べ物少ないのに、下っていたから、栄養の吸収もへったくれもないですね。

終戦、開戦両日ともすいとんを食べながら、父の戦時中の食料の話を聞くことが出来ました。

父がいない今でも、すいとんを食べれば、おじいちゃんが、こんなことを言っていたね~。という形で私たちでも戦争の記憶を伝えることの一端を担うことが自然にできます。

今すいとんを作るとついつい美味しくしてしまいます。子供たちもすいとんが好きです。でも、すいとん美味しい、という言葉を聞く度に、申し訳ない気持ちが沸き起こります。

きっと父もあの世で言っていますね。

昔のすいとんはこんなものじゃなかったんだ。


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