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就活に苦戦している学生は、学チカで「行動証明」と「解釈」が求められていることが分かっていない

就職活動のシーンで、学生と話していて、「学チカ」でネタがないという嘆きをよく聞きます。しかし実際に採用サイドは、学チカに実は興味がありません。

筆者は、経営とマーケティングのコンサルタントとして、企業へのアドバイスや実行支援を生業としています。

ここ数年は、色々と相談を受けることも増えて、学生や転職希望者の相談やES、職務経歴書のチェックなどを行ってきました。かれこれ100人以上は見てきたと思います。

そこで常に感じているのが、正直な話、何をやってようが、どうしようが正直なところどうでもいいということ。あなたのサークル活動もインターンシ


求められているのは、「行動証明」と「解釈」

もちろん圧倒的な実力(何かで全国1位とか)であれば、それは評価に値するかもしれないですが、そうであっても、それはあくまでもその実績であり、社会人に必要な能力とは直結するものではありません。

では、企業は「学チカ」をなぜ聞くのか。このとき、学生に求められているのは、「行動証明」と「解釈」です。

たとえば、本当に海外事業に興味あるならば、何か海外に関わることを実行しているだろうという行動について、まず聞くわけです。


ここで、思い出すのは、海外留学をしていたある子のことです。

彼は模擬面接をしたときに「国際的な仕事に興味がある」ということを話すのですが、今いち説得力に欠けていました。

留学した経験は事実だけど、いったんそれはそれとして、彼に「そもそも何に興味あるか」を掘り下げて聞いていきました。

頻出するキーワードの"源泉"は何か?

「国際的」という言葉が何度も出てくるけど、それの源泉はなんなんだ?と尋ねます。

結論としては、異文化の交流に、彼はつよく関心があったのです。似たことかもしれませんが、国際的、と丸めて話していたときより、解像度が上がっています。

いっぽう、志望業界については、漠然と、商社がいいかも、と思っていたそうです。

そこから彼は、私と様々な仕事の話を重ねた結果、物流の業界の仕事を志望していくことになります。

はじめは、物流の仕事って「ヤマトの宅急便のこと?」くらいの理解しかなかった彼に、物流というものの本質について説明したときに、彼の目の色が変わります。

「A地点をB地点にもっていくのが、物流である」

これは一つの捉え方ですが、そう俯瞰し、物流というものを理解し、対話を続けた結果、彼の中で見えてきたことがあります。

それは、彼の異文化交流への関心は、人やものの流れそのものにあることでした。それに直接関われる事業は物流しかないし、商社しか見ていなかった彼が、大手物流の企業を知った結果、できることがたくさんあるな、と思えるようになったそうです。

わたしがここで大切だと考えているのは「じゃあ商社はやめたら?」とは言いません。選択を絞りすぎるのもよくない。

「解釈」の重要性

就職活動って、そもそも結構無理ゲーで、実際には学生が行動したことで、社会に直結ていることなんて、たかが知れています。その時に重要なのが「解釈」です。

「4年間の学生生活のワンシーンが、いかに未来につながっているか」というストーリーをいかに説明できるかが大切なのです。

極端な話、ずっと家で寝続けていたのは、御社で働くために有効であったということを説明できれば、それはそれでいいわけです。

何をしたかではなく、したことを通じて何を得たか?の説明を質問者の意図に合わせて出来るか?ということが重要です。この点についてはまた次回、詳しく伝えられたら。

言うは易しですが、こうした観点を踏まえたら、苦戦中の就活でも、状況がしだいに変わってくるかと思います。頑張ってください。

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