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女の子という強迫観念

女の子っていうのは、こうあるべきというものが多いと思う。

可愛らしく、痩せていて、メイクもちゃんとしていて、髪なんかにも気を使って。
私はそういうのがずっと苦手だった。

女の子らしく、という言葉を意識し始めたのは、大学生くらいだったと思う。
私はそれまで服装に関してはある程度理解のある環境にいたのか、それとも周りの声なんて気にならなかったのか、そのどちらか、それともその両方のおかげで、自由にやってきた。

でも大学生になって、突然、「メイク」「脱毛」「ダイエット」みたいな言葉が身近になった。
私はスキニーにゆるいシャツ、スニーカーみたいなスタイルがその頃は好きだったので、「女の子にしては珍しいタイプだよね。」みたいな言葉をよくかけられるようになった。私は浮かないために、ワンピースとスカートをとりあえず何着か買ったりもした。

メイクだって、誰かにやり方を教えてもらえるわけじゃないのに、大学生になったら突然みんなこなれたメイクができるようになる!とでも言うかのよう。朝起きたらメイクが完成していればいいのに、と思っていた。今はメイクが好きだけど、大学生になりたての頃はあまり好きじゃなかったから、メイクにかかる時間を睡眠に費やしたかった。

脱毛だってかなりお金がかかる。全身きっちりやろうとしたら、数十万とかかかる。電車の広告で見ると安くできるような気がするけど、あれだけで全身が終わるわけない。一部数回だけ安くなるけど、他は正規料金ですよみたいな感じ。
電車広告であまりにも宣伝されすぎているから、脱毛はしなきゃいけないっていう意識が生まれるし、安くできるっていう認識にもなる。あの広告、早くなくならないかなあ。

私はさっき言ったようにカジュアルめな服装をしていたからか、男友達が多かった。(でも女扱いはされないポジション。その頃はそれが楽だと思ってたけど、今思えば女性軽視の発言を平気で私の前でするから、地獄のようなポジションだったかもな、とも思う。)
みんな平気で、「あの子は腕に毛が生えてる。」「あの子はちょっとぽっちゃりしすぎ。」なんて言う。誰もあなたに認められるために生きてないんだけどって内心は思ってた。女の子は腕や足に毛が生えないなんて、思っている人もいた。

そういう男性からの心無い言葉を女の子たちは気にしていたと思う。
お金のない大学生がジムに通うわけにもいかず(お金がない以外にも、他の男性が怖くてジムには通えないと言っている女の子もいた。)、ダイエットするなら食事を制限するしかない、なんて言って食べないようにして無茶なダイエットをしたり、大学で男子に腕の毛を指摘されて、夏でも大学では半袖を着られないなんて子もいた。

可愛らしい服を着て、メイクをして、肌もツルツルで、痩せている子だけが女の子なの?その正反対でも、女の子は女の子だ。
洋服だってメイクだって、好きなようにしていい。脱毛サロンだって自分が行きたいときに行けばいいし、ダイエットも自分が痩せたいならすればいい。ただし健康的な方法で。

みんな、なりたい自分になればいい。
だって、自分と一緒にいる時間は自分が一番長いんだから。