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あれは確か、昭和の終わりごろのバレンタイン

真っ白な森の中で、雪嵐が過ぎていくのをじっと待っている森のキノコです。

バレンタインです❤(私のところでは明日)
何も予定も何もないし、スイートな思い出など殆ど人生の中でなくて。
でも、何故か、バレンタインの話をしたくなった今日。
ここ最近、街のどこに行っても赤とピンク。
子供が小さい頃は、クラスメート全員に小さなカードを作って小さなキャンディーやチョコレートを付けて渡す、なんてことがあったから、バレンタインは「一仕事」な行事でした。
そんなカードセットを買う、若いお母さんを横目に「がんばれーーー!」と心の中で声援を送る。
ロマンスとは真逆の位置に存在している自分に気づいた昨日。
私ぐらいの男の人が、バラの花束を買ったり、チョコレートセットを買っていくのを見ると、次はせめて少しはロマンチックな人を選ぼうと思ったりするのです(←友人の影響。笑。次があるのかも不明)
そう、ここの国のバレンタインは男の人から女の人へ。

日本はなぜ逆なんだろう、とふと、思った瞬間、消えかかっていた記憶がよみがえってきたのです。

あれは、高校の卒業を迎えていたバレンタイン。
私にはアルバイト先で知り合った男の子を好きになり、告白しようかどうしようか、と悩んでいたことがありました。
私は勇気のある人間ではなかったけれど、「ダメ元」という言葉を実現させた初めての行動。
4月から進学の為上京が決まっていたので、振られたらどうせ地元を出るし、という魂胆だったのです。
砕け散って新幹線に飛び乗ろう作戦。
それを決めてからが早かった!
オフホワイトの毛糸を買い、セーターに初挑戦。
そしてお菓子作りの上手いな友人にチョコレートムース作りを手伝ってもらい・・・・どのようにして彼にコンタクトを取ったのかは覚えていませんが、「駅前のビルの中の3階にある本屋さん」で待ち合わせをセッティング。
今から考えると、手編みのセーターに手作りデザート(好き嫌いもわからず・・・・・)なんか、今だと「重い」と言われるであろう完全たる自己陶酔路線。

結果?
オーケーでした(照)
しかしすぐに遠距離が始まってしまい、その年の夏には終わってしまうというなんとも短い交際期間ではありましたが、あの本屋さんで待ち合わせのドキドキ感、「つきあおう」と言ってくれた時のうれしさ、上京するまでの2人の時間は凄く楽しいものでした。
私の人生で付き合った人の中でサプライズで花束を贈ってくれたのも、唯一彼だけでした。
それも「キノコの声がききたい」というメモと一緒にテレカを添えて。
遠距離で電話のない生活が数か月あった時、公衆電話で彼と話した時間。

私たちのバレンタインも、遠距離恋愛も、昭和で始まり、付き合いで、そして終わりも昭和。
遠距離はもう無理、の一言であっけなく終わったのでした。

あの時のショックは大きかったなあと、改めて思い出すけれど、でも、心の中で暖かな思い出として残っています。
あれ以来、心に残るバレンタインはどうも思い出せないけれど、この思い出だけで十分かな、と思う。

確かに私の人生の中にあった昭和の終盤のバレンタイン。
あの時の本屋さんの込み具合、彼が嬉しそうにセーターを着てくれた時のうれしさ。付き合おう!と嬉しい彼の笑顔。おいしいと言って食べてくれたチョコレートムース。全てが嘘のような本当の思い出。

現実は明日の雪かきと、明日終わってしまうアボカドのセールのことが頭に一杯だけれど、明日はバレンタイン。
そう、私には全く無縁の日。
けれど、少し時間が取れたら、ゆっくりお茶をのみながら、小さな甘いチョコレートとともに、久々に彼との時間を思い出してみるのもいいかな、と思うのです。

誰かを好きになる、好きと言われる、人生の嬉しいギフトです。
穏やかな一日になりますように。
ハッピーバレンタイン!

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