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『民事訴訟法』の感想

大学で民事訴訟法のゼミを取らせていただいたので、復習がてら懐かしの有斐閣『民事訴訟法』を読んでみました。

訴訟物とか当事者適格とか基本的なところは覚えていましたが、細かいところは覚えていませんでしたね。

あんなに勉強したのに。

『民事訴訟法』の面白いところは、裁判官からの視点と弁護士の視点、原告と被告の視点から手続きを見ることができるところです。

自分が裁判官ならどうするべきかとか、それぞれの立場を想像することで、より理解が深まるように思います。

刑事訴訟法と対をなすような民事訴訟法ですが、圧倒的に刑事訴訟法よりも巻き込まれる可能性が高いため、知ってて損はありません。

例えば、付帯控訴をされた場合、

被控訴人は控訴期間の経過や控訴権の放棄により自らの控訴権が消滅した後であっても、控訴審の口頭弁論が終結するまでの間、原判決に対する不服申立てをし、原判決を自己に有利に変更することを求めることができる。

『民事訴訟法』330ページ26段目から331ページ1行目まで

と定められており、知っているのと知らないのとでは、まるで結果が異なります。

もっとも、訴訟になっている時点で弁護士さんがいてくださる場合が多いため、一般の私たちが知らなくても問題はありません。

弁護士さんは、依頼人の利益や意思を尊重しますから、必要なことを教えてくれますが、必要なことをするかどうかを決断しなければならないのは、依頼人です。

その際、やはり知っていることが多いと判断がしやすく、スムーズに事を進めることができます。

難しい分野ではありますが、楽しみ方が分かれば、民事訴訟法の勉強もそこまでしんどくない、かもしれません、多分。

これはもう『民事執行法・保全法』も読むべきですね。


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