ジェラシーはなぜ害悪なのか

ジェラシーはメガクラスのチップで、使用した時点で相手が保持しているチップの枚数×100のダメージを与え、相手の保持しているチップを全て破壊するメガクラスチップだ。

その性質上、フォルダリターンと組み合わさった時に特に凶悪さが際立つが、単体でも破壊的な性能をしている。
以下にその根拠を列挙する。

・命中率が高い
インビジブルとユカシタを貫通し、ブレイク性能まであるため、攻撃を防御する事がまず困難。

・攻撃力が高い
最大で相手に500ダメージを与える。
もはやギガクラスのの攻撃力だ。
普通に対戦していれば、少なくとも1ターンに2枚程度はチップを使うので200ダメージは堅い。
命中率を踏まえると、200ダメージでも破格の攻撃力だ。
単発100でオーラを貫通するのも強い。

・チップを全て破壊する
エグゼ3はバスターがあまり強くなく、攻撃にはチップが必須なバランスとなっているにもかかわらず、チップを破壊する。
主力チップを破壊されると、それだけで火力不足で相手を倒し切る事が不可能になる可能性がある。要するにジェラシー1枚で勝負が決まってしまうポテンシャルを持っている。

・相手に当たらなくてもチップを破壊する
気が狂っているとしか言いようがない。
ジェラシーのチップ破壊効果は、なぜか相手に当たらなくても発揮される。
バグか?と思う気持ちもあるが、エグゼ2のキャッチマシーンも、防がれてもチップを破壊する性質を持っていたため、おそらく意図的にやっている。

・暗転チップ
相手に当たらなくても効果を発揮するのに、暗転チップなので、基本的に出したもん勝ち。連打勝負。終わってる。

こんな所だろうか。

これら強い要素が揃っていることによって、わざわざコードJという使いづらいコードが割り当てられているにも関わらず、コードを無視してでも入れる事が必須なチップとしてフォルダ構築を制限している。
結果、強いから取り敢えず機能するタイミングで使うが、フォルダ内にJコードのチップが他にほとんどないため、折角相手のチップを破壊したのに、破壊した方もそのターンは特にする事がなく*のチップでお茶を濁すだけ、ということになりやすい。何も起こらないターンが何度も発生するのが、もうゲームとして何も面白くない。
(なので、個人的にはコードJをメインに構築したフォルダでジェラシーを使う分には割りと許せる)

また、コードJで扱いづらいが、ポイズンファラオを配置して、次のターンにジェラシーでファラオ破壊を阻止するという使い方もかなり凶悪だが、そんな使い方はすぐに思いつくし、テクニックも必要としない上に、基本的に対策しようがないので、面白くもなんともない。そんなもん、誰がやっても強いに決まっている。

話が逸れたが、以上の性能から、基本的に食らってはいけないチップということになる。
フォルダリターンが使えないホワイト版からすると、30枚しか使えないチップの内、主力級のチップを含む5枚のチップを破壊されたらもう負け確定と言って良い。

では、どう対処したら良いのか?
相手がフォルダリターンを使わない保証があるのであれば、相手がジェラシーを使ってくるまで、あまり一度に多くのチップを使わない事で被害を最小限にとどめるのがある種の対策になるが、そもそも最後まで相手がジェラシーを使ってこない可能性もある。
その場合、ただただ無駄にジェラシーを警戒して窮屈な思いを強いられただけで終わる。
使われてもクソ。使わなくてもクソである。

使われた時のダメージを減らすという、消極的な対策以外だと、攻撃を防ぐという手がある。
非常に命中率の高いチップだが、ダメージ自体はドリームオーラやバリア系でも防ぐ事ができる。
ただし、チップ破壊効果はオーラやバリアで防いでも貫通してくるので、防御手段としては不十分だ。
そこで、チップ破壊効果そのものを無効化できる、カワリミ、カゲブンシン、オウエンカなどが求められる。
というより、ジェラシーは先述の通り、食らってはいけないチップなので、これらのチップによる対策が必須と言って良い。

ただし、オウエンカは演奏中のみ無敵であるため、あまり安定しない。
カワリミはバスターで解除される上、解除された直後に隙が生じる。
結果、カゲブンシン一択となる。
(カゲブンシンと併用するのであればカワリミやオウエンカも選択肢としては取り得る)

ジェラシーは基本的にターンの開始直後に使われるため、ターンの終わり側にカゲブンシンを使って、次のターンの頭にジェラシーを出されても問題ない状態をキープする必要がある。
フォルダリターンがない場合、カゲブンシンは4枚しか使えないので、安心してチップを使えるのは1試合中多くて4ターンだけとなる。ふざけんな。
4枚使い切ったら、あとはもうジェラシーを食らうしかない。

にもかかわらず、ジェラシーを使う側からすると、確実に通るタイミングが来るまで、ジェラシーをただ寝かせておけば良いのである。
相手のカゲブンシンが尽きたのを確認してからジェラシーを撃つだけでほぼ確実にジェラシーを機能させる事ができる。
要するにジェラシーは使う側が待てる分、圧倒的に有利なのだ。
フォルダリターンの項でも書いたが、何もしないで待っている方が強いバランスなんていうのは、対戦ゲームにおいて害悪でしかない。

また、自分もフォルダリターンが使える場合は、チップを無限に使える強みを活かして、常時カケブンシンをキープすることでジェラシーを封殺する事ができる。
これにより、カゲブンシンを貫通できるソード系のチップの重要度が上がるわけだが、自分としてはソード系のチップの価値が上がったというより、ソード系以外のチップの価値がなくなっただけだと、消極的に受け止めている。
基本的に常に両者カゲブンシンをキープするのが基本の立ち回りなので、そりゃソード系以外のチップなんて誰も使わないよなと。
(もちろん、ソード系でカゲブンシンを解除した後の火力担当のチップは必ずしもソード系である必要はないが、少ない枚数で最大の火力を出す事が求められるので、やはり選択肢はほぼないに等しい)

対策が難しく、存在するだけでフォルダ構築に制限がかかり、対策しても問題の先延ばしにしかならず、常に脅威に怯えながら戦わなければいけない。それがジェラシーが害悪である理由だ。

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