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牛丼に山盛り紅ショウガをぶっかける例のアレ/やりたいことリスト#1

 牛丼チェーンにシャブ漬けにされた生娘の方には申し訳ないのですが、私が最も好きな牛丼屋は吉野家です。ですので、山盛り紅ショウガ牛丼を食べようと思い立った時、真っ先に頭に浮かんだのも吉野家になります。ところが、これだけ有名な食べ方になると先人は存在するもので、「桜富士」と称して牛丼チェーン各社の紅ショウガ牛丼のレビューを行っている方がいました。

牛丼屋で時々見かける、牛丼に紅しょうがをアホの如く乗せて食べてるバカの話|はるゆき (note.com)

 苟もやりたいことを100個絞って、それを人生の目標として掲げている以上、中途半端な程度で終わらせて、リストを達成したと言えるだろうか?そんな疑念が頭をよぎった為に、私も上記の方のやり方を真似て、牛丼チェーン各社の「桜富士」を試してみることにしました。


牛丼チェーン各社

吉野家

 最初に書いた通り、私の最も好きな牛丼チェーンです。前置きは抜きにして画像を見てもらいましょう。アタマの大盛りなるメニューを朱で染めました。


 壮観という他ないですね。隣にお父さんと10歳ぐらいの娘さんが座っていたのですが、女の子の方が「お父さん、隣の人、めっちゃ(牛丼が)辛そう…」と言って、茫然としていました。休日の昼間に娘を牛丼屋に連れてきてこんな現代アートを娘に見させてしまったお父さんには申し訳ない反面、シャブ漬けのジャンキーしかいないスラムみたいなところを案内する方にも少しは非があるでしょう。

 ともかく味の感想です。まぁまぁおいしかったです。肉は柔らかく、味が染みている。玉ねぎも甘く、素晴らしいアクセント。米もいい炊き加減。ツユも美味いし、量も丁度いい。お手本のような牛丼です。紅ショウガもまぁ良いと思います。でもせっかく美味しい牛丼があるので、ちょっと邪魔になってるかな。
 ……まぁそういうことです。身も蓋もないことを言うと、別に紅ショウガを山盛り乗せる必要はありませんでした。既に美味しいものを破壊しているとさえ思います。酸と塩しか舌に残らない瞬間がある。漬物のジョキジョキした歯ごたえしか感じない瞬間がある。牛丼を食べているのか分からなくなってしまう瞬間がある。余っ程美味しい紅ショウガならいいでしょう。そして確かに美味しい。けれども、紅ショウガを一度でも食べたことがある人なら理解できると思いますが、そんなに食べ続けたい味じゃない。僕はもっと牛丼との相乗効果を期待していたはずなのに…。
 人の失言を何度もこするようでかたじけないのですが、他に適切な例えも思い付かないのでこう書かせてください。せっかく純度の高いシャブを手に入れたのに、混ぜ物をしたような印象を受けます。

総評
 牛丼の味は百点満点だが、紅ショウガをかけてもそこまで美味しくはならなかった。

すき家

 次はすき家です。もうやらなくてもいいような気はしてはいるのですが、一応やってきました。というのも、冒頭で引用させていただいた記事では、店によって「桜富士」の美味しさも異なるそうです。あんまり期待してはいないのですが、やりたいことリストに掲げたことは徹底的に行って、そこから歓び・楽しみを汲み尽くそうとしている以上、生半可に終わらせることはしたくありません。
 ちなみにすき家は牛丼チェーンでは一番好きでないかもしれない。嫌いなわけではありません、不味いということはないから。でもあまり美味しいとは思わないんですよね。まぁ牛丼自体はどうでも、山盛りの紅ショウガと相性が良ければ構わないのです。画像がこちら。



 なんか丼から紅ショウガがはみ出てたり、盆に落ちてたりで見た目が悪くて申し訳ないのですが、味に変わりはありません。結論から言うと、そのまま食ったほうが良かったです。何なら話題のチー牛とかフリスビー丼を食べてみれば良かった。書くのも面倒なのですが、敢えて特徴を挙げるならば、紅ショウガはそんなに美味しくなかったかな。というより、容器の底から取り出さなかったせいで、写真の通り色が薄くきちんと使っていない部分を食べてしまいました。だから味は薄いし、固い。こんなことを書くと紅ショウガを愛する方々は「底から取れ、そして味わえ」と仰るかもしれませんが、もう結構です。でも、昔より牛丼自体は美味しくなっていた気がします。

 それからこれは完全な愚痴なんですが、セットで頼んだ漬物が少しも美味しくなかった。ちっとも漬かっていなくて、生の白菜を食ってるよう。噛むたびにキュッキュッいうものですから、誇張抜きでバスケ部の体育館での練習を連想しました。別に僕はバスケ部の体育館での練習を連想したくはなかったので、いい迷惑でした。

総評
牛丼の味は90点ぐらいだが、紅ショウガをかけてもそこまで美味しくならなかった。野菜を一緒に食べたければ、コールスローかキムチに賭けた方が確率が高い。

松屋

 何が悲しくて食物連鎖の頂点を自任している人間様が、さして美味しくもないことが分かっているものを食べに行かなきゃいけないのか疑問に思いながらも、松屋に到着しました。松屋は2番目に好きな牛丼チェーンです。ほとんど吉野家と僅差です。美味しい牛丼を提供してくれる店です。


 同じことの繰り返しですが、牛丼が旨けりゃ旨いほど邪魔になります。誤解を与えたくないのですが、別にどの「桜富士」も決して不味くはありませんでした。というか、元の牛丼が美味しいから、多少変なことをしても美味しいのです。じゃあ何が不満かというと大量の紅ショウガと牛肉と米を一緒に食べる時より、そこそこの紅ショウガと牛肉と米を一緒に食べた時の方が、やっぱり美味しい。そうなると、「じゃあ、こんなことしなくていいね」って話になります。

 余談ですがコールスローサラダ、美味しかったです。ドレッシングの容器の口に、液体か固体か分からないものがこびりついていなければ猶よかった。

総評
牛丼の味は95点ぐらいだが、紅ショウガをかけてもそこまで美味しくならなかった。


結論

 各社とも牛丼は美味しかったです。紅しょうがをかけても決して不味くはなりませんが、格段に美味しくなるとも思えませんでした。とはいえ人の好き好きであり、自分が蓼食う虫ではなかっただけのことでもあります。1回やってみて良かったとは思います。これからやりたかったことリストを達成する毎に、やってよかった度を10点満点でつけようと思っているのですが、今回の点数は以下の通りです。

やってよかった度:4点

 文句ばっかり言って、紅ショウガジャンキーには本当に申し訳なかったです。でも、初めて食べた後に吉野家を出た時は、不思議な心地よさと達成感がありました。まぁまぁ、やってよかったかな。

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