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最後に神経衰弱をしたのはいつですか?


今日、久しぶりに母とトランプで神経衰弱をした。80歳を過ぎた頃から、短期記憶がみるみる衰えてきた母。老人性痴呆が徐々に進行している様子を、一緒に暮らしている姉から聞いていた。

姉との暮らしは、姉のルールに従う。が基本。
母を心配して。もあるし、母の記憶力低下からくる問題からくるものもあり。
結果、母は自ら考えることを放棄し始めてしまった。

姉が不在となった昨日から、泊まりがけで母と過ごし、記憶力の低下ぶりを浴びまくった。
質問に「ちょっと分からない」とすぐに言う。


姉と暮らす前は『痴呆防止』と称して、娘と協力し自分でも出来ることを、敢えて父と母に頼んでいたけれど、姉との暮らしで『守られる立場』を受け入れた母の脳は、安心と引き換えに休眠を始めていた。

先日救急で運ばれ、全身くまなく検査した母の身体は健康体そのもの。
そう。老人性痴呆は脳の検査では見つからないのです。

会話の流れでトランプの神経衰弱をすることに。


『アレ?私も記憶力めちゃくちゃ下がってる』

普段データを扱う仕事をしているので、全体の構成やデータの関係性を広範囲で記憶する日常。
神経衰弱は子どもの頃から大の得意で、記憶力全般に自信があった。

それなのに、少し前に開いたカードの数と位置が曖昧になる。

え?

あれ?

母が同じカードを何度も引いては笑う。
を繰り返しているおかげで、私の圧勝。

でも内心『え。マズい』
午前2回、お昼を挟んで計3回戦
私もカンを取り戻しつつあったけれど
驚いたことに、母の正解率がぐんと上がっている。

考えるスイッチが入ったのだろうか?

それだけでは終わらなかった。

トランプを終え、入院中の父との面会へ。
父とは書類に記入してもらう約束をしていた。

そこには、書類に記入する父の間違いを素早く指摘する母の姿が。

恐るべし神経衰弱。

帰宅後、娘に「これから時々、神経衰弱の相手をして欲しい」とお願いしました。


最後に神経衰弱をしたのはいつですか?

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