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『もじもじくん』 だった子ども時代

かれこれ30年以上前、会社の社内報に
『彼女は初対面なのに機関銃のように喋る。そして、以前飼っていた犬のエリザベスに似ている』
と紹介されたことがある。

いつからだろう。
初対面の人でも、普通に話すようになったのは。

幼い頃は、言いたいことや自分の気持ちが伝えられない『もじもじくん』だった。

両親と3歳上の姉との4人家族。

当時、食が細かった私は、すぐにお腹が一杯になってしまい、なかなか食べ終わらない。
お喋りしようにも
両親からは『早く食べなさい』
姉からは『○子は黙ってて!』
食事タイムは、姉の独壇場だった。

記憶を辿ると、食事時だけでなく、生活の至るところがそんな感じだったからか、家族と居るときは空想にどっぷり浸っていた。

空想の世界で臨場感たっぷりにお喋りを。
人形遊びでも沢山お喋りを。

もしかしたら。
もじもじしていたのは、家族の誰かが居る時だけだったのかも知れない。

「おとなしいのね」
と言われた女の子は、空想の世界から抜け出して
『機関銃の様に』喋る大人になりました。

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