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備忘録的な紐付け知識学 ~三日坊主頑張る編~ しょの19

 画家のドガを尊敬して止まないのがロートレックでした。
本名 アンリ ド トゥールーズ=ロートレック。
由緒正しい名門伯爵家トゥールーズ=ロートレック家の長男でした。
爵位は下から、男爵、子爵、伯爵、侯爵、公爵なので、真ん中ですね。
ドラキュラも伯爵。
トゥールーズ=ロートレックは、馬を扱う騎馬隊 騎馬軍団の家柄だったみたいです。
でも、アンリは生まれながらに、骨粗しょう症と先天性骨形成不全症を患っており、13歳14歳で、左大腿骨 右大腿骨を大骨折して、以後足の成長が止まったそうです。
昔はよくある事ですが、親同士がいとこ同士で、血が濃かったのが病気の起因だったみたいです。
兎に角、足の成長が止まり、家業の大前提である 馬に乗る事 が難しい長男と言うのは父親から疎まれ 敬遠されて、居た堪れなくなったアンリは母親と一緒に、パリに移り住みます。
そして、似たような境遇で、自分の事を馬鹿にしない、拒否しない人達が居る場所モンマルトルに居を定めます。
モンマルトル 有名なムーランルージュがオープンして間もない頃だったようですね。酒場、キャバレー等が立ち並ぶ歓楽街です。
ムーランルージュのムーランは風車 、ルージュは赤=赤い風車と言う意味です。 当時モンマルトル付近は風車が幾つもあって、そのうちの一つを赤く塗ってキャバレーにしたそうです。だからムーランルージュ。
 自称(注ぎ口の大きなポット)のアンリは、旺盛な性欲で踊り子や娼婦達女性と深く親しみ、その内側に入り込み、赤裸々な絵を数多く描き上げます。 知る人ぞ知る画家のモーリス・ユトリロの母、シュザンヌ・ヴァラドンはアンリの恋人でした。
(そろそろアンリをロートレックに戻します)
ロートレックは、病気の痛みと辛さから逃げるために酒を飲み、体を壊し、更に梅毒を患い、36歳でこの世を去ります。
最後の言葉は生活費は送るけど息子である自分を避けて、決して認めない父親に吐いた
「馬鹿な年寄りめ」でした。
 
 で、ロートレックが社交的で誰彼構わず親しく交わえる性格に対し、ドガは全く逆の性格で内向的でどっちかと言ったら下を見下し権威的。それは前回でも触れました。
絵の対象もドガは、オペラ座の様な大舞台の裏側で生きる踊り子に焦点を当てました。その絵は可憐な愛らしさを漂わせているのですが、離れた所から覗き見をして描いてるようで、どこか余所余所しさを感じます。
ロートレックは、ドガに比べると雑なタッチに見えますが、歓楽街に深く根付き、懸命に生きる女性をすぐそばで見てるように描きます。ほんのりと優しい眼差しと温かみを感じます。
 本当に二人は真逆なんですが、不思議な事にロートレックはドガを敬愛していたそうです。
でも、ドガの方は、こんな性格なのでロートレックに冷淡でした。
ドガはロートレックに対し、私のファッションをあのロートレックが盗んで(真似して)不愉快だ みたいな事を言っていたそうです。

この記事の結論は、 ドガって何か嫌!  です。

そんな無理しなくて良いですよ。