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できることのキャパシティ

できることのキャパシティは人によってぜんぜん違う。

前の職場で一緒に働いていた方は、1つの業務しか担当していなかったので、私から見るととても少ない業務量のように見えたのだけど、いつも、
「あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ、ああ忙しい。」
という感じでわりと残業してた。

一方で、その上司の上司は、小さな子どもを育てながら働いていて、日常の業務に加えていくつかのプロジェクトを抱えていたのに、いつも余裕がある風で「最近どう?」とよく聞いてくれたし、たいてい定時にはいなかった。

これはどうも、一人一人のキャパシティによるものらしい。
先週、夫のリハビリを見学する機会があって気が付いた。
夫は、脳の障害で、集中を継続したり、2つ以上のことに同時に気を配ったりするのが難しいらしい。なのでそれを改善する訓練をしている。その様子
を見ていて思った。どうも、キャパシティがすごく狭い、ってことのよう。
それで、キャパシティってなんだっけ?どうやったら広げられるんだっけ?と改めて考えた。

いわゆる、仕事ができる人、というのは基本的にキャパシティが広く、どんな状況にでも対応する力がある。他方で、夫の現状は、できることが限定的で、さらに、同時並行で物事を進めることができない。なので、仕事ができない人に分類される。

ただ、一見普通に見えてもよく観察するとキャパシティがものすごく小さい方もいる。それってどこから来てるんだろう?
と思ってセラピストの方に聞いてみた。慣れ、とか、育った環境が影響するらしい。
つまり、若いときにちょっとずつ無理してキャパシティを広げておけば、ちょっとしたことで動じなくなり、いろんな状況に対応できるようになるよう。
あと、もう1つ思ったのは、やらないことを決める力、優先順位を決める力も大事。こっちは小さい頃に愛されて育ったか、とかが意外と関係しているのかも、と最近感じている。自分が決めたことに責任を取るには、自己肯定感、効力感が必要になる。

息子の中学受験を経て、なんでみんなこんな大変なことしてるんだろう?下の子はしなくてもいいんじゃない?とか思っていたけど、キャパシティをを広げる訓練という観点では意味があったのかもしれない、と思った。
毎日、きちんと朝起きて、小学校に行き、友達と遊び、電車に乗って塾に行き、講義を受け、帰ってきて宿題をする。これって、けっこうなキャパシティが要求されることよね。ここである程度ストレッチしていた分があるから、中学生になって電車通学になっても、遊ぶ時間を確保しつつ、なんとか宿題をし、学校に行けているのかも。
大学受験とかで、夏休みまで部活をがんばっていた子が、その後勉強に全振りして合格しました、みたいなストーリーも、物理的な時間の余裕の話だけでなく、その子自身のキャパシティが大きいのかもしれない。

私のキャパシティ、どっち方向ならまだ広げられるのかな?


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