『英語と私』


イギリスで撮影した写真

皆さんはこれまで学校や家でほぼ毎日英語を勉強してきたことだと思いますが、なぜ英語を勉強しているか考えたことはありますか?

私は大学時代に、Free Guide Clubというクラブに所属していました。Free Guide Clubというクラブの主な活動は、毎週土曜日の午後に京都のお寺や神社で外国人の方に、英語でボランティアのガイドをするというものでした。

ガイドをするためには、京都のお寺や神社についての知識はもちろんのこと、日本や外国の文化といった幅広い知識が必要となりますし、また、それらを英語で説明しなくてはいけないということで、日々その準備に追われていたような気がします。

ガイドにむけての準備は大変でしたが、大学時代の私は、土曜日の午後が大変楽しみで、今日はどんな出会いがあるのかと、いつもわくわくしていたのを覚えています。

そして、土曜日の午後に、外国人の観光客に英語でガイドさせていただいた後、外国人の方々がいつも笑顔で私に言ってくれた言葉があります。その言葉とは、“Thank you.”でした。

この、“Thank you.”という言葉を聞いた時、私は『英語を勉強してきて良かった』と強く感じましたし、『なぜ英語を勉強しているのか』が少し分かったような気がしました。

英語という言語を通して、他の人の役に立つことができたならば、それは私にとっての喜びでもありますし、それが今私が英語を勉強している理由でもあります。

私の好きな言葉の一つに“PAX MUNDI PER LINGUAS”というものがあります。これはラテン語で、「言語を通して世界の平和を」という意味です。

英語・日本語・どの言語においても、言葉はただ話せたらいいというものでなく、その使い方が大切だと思います。この世の中が、心温まる言葉でいっぱいになることを願っています。(原 真巳)

※今回掲載したのは、私が教員生活のなかで生徒達に伝えてきた講話です。


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